テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
テキーラのショットはアルコールがキツかった。お酒に弱い私は二杯で身体がポカポカになっていた。
瑠加君がアプリで呼んだタクシーが建物の裏口に到着した。
記者対策で別々に出るのかと思っていたが、瑠加君は私を呼んで手を繋いで部屋を出た。
「マズイのでは」
「まあ、大丈夫でしょ」
共用廊下には誰もいなかったが、エレベーターのドアが開き同じ階の住人と鉢合わせてしまった。真正面から他人に見られているにもかかわらず、瑠加君は私に寄り添ったままで、繋いだ手を離さなかった。
エレベーターにいたのは、若い男女のカップルだった。彼らは明らかに目を丸くして、エレベーターの中で数秒硬直した。けれどもそこはタワマンの住人というか。すぐに何事もなかったかのように立ち去ってくれたが、後ろからヒソヒソ声が聞こえてきた。
「今のってSELENだよね?**********************
***********************
*************
**************
*****************************
************************
****************************
******