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1話






体を起こす

日差しという名の嫌な光。こんないい天気は嫌いだ


「 兄ちゃん!

起きてるなら下降りてきぃ!」


妹の声さえうるさく鬱陶しいと感じる

今日もまたいつも通り過ごすだけだ



「 いってきまーす!」


相変わらずこいつは元気過ぎる 俺とは正反対だ


「 ってきます」


「 行ってらっしゃい!気をつけるんだよ!」


何にイラついているのか

何が俺を苦しめているのか

分からない

ただ死にたいと思うだけ


「おい一ノ瀬!

ピアスは禁止だと言っただろう?!!」


「 ッスね。」


聞いてもいないので適当に返事をする


学校という名の牢屋。みんなを型に入れようとする校則。それを守ってもいなかった癖に今になって守らせようとする教師達。


全てがいやだ


クラスに入るとこんな会話が聞こえてきた


「 転校生!めっちゃ綺麗らしいよ?!」

「マジ?!仲良くなれたらいいな、」


転校生。俺には関係ないだろうと思いたかったが……

席が絶対に隣なのでそれは不回避だろう……


ただでさえうるさいのが嫌いなのに

なぜ意味もない学校に来る必要があるのだろうか

なぜ俺は生きているのだろうか

そんなポジティブ野郎は俺だ

自分が呆れてくる


「 席座れ〜!

今日は転校生を紹介する」


転校生が入ってくる

どうせ興味無いから……そう思っていた

一目惚れというものなのか。俺には分からない

ただ目が離せなかった


「 成瀬久遠です

この場所には初めて来たので色々教えてくれ る と嬉しいです」


死にたい僕が君に会ってから

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