司令さん『………』
「俺…その、心当たりが無くて。司令さんがなにか気に触った事があったなら教えて欲しいんす。」
司令さん『…….別に、何も無い。』
「そんなわけないっす。だって…明らかに俺の事避けてるっす…。」
司令さん『………….』
「俺…司令さんに、嫌われたくないっす…。だから…教えてください。」
司令さん『僕に嫌われても別に良いだろ、4号は。』
…は?
「なっ、…なんでそんなこと」
司令さん『4号はもう、十分だろ。俺なんか居なくても』
えっ…….?どうして…?
「なんで…..なんでそんなこと言うんすか…ッ?」
気づけば、涙が出ていた。
胸を氷の剣で突き刺されたような、そんなえぐさがあった。
司令さん『なっ…なんで泣くんだよ。泣く理由なんて無いだろう』
「俺はッ…うっ…。」
ここで言わなければ何も進まない。
言わないといけないと自覚すると、一気に心臓が跳ね上がる。
でも、今言わなければいけない気がした。
「俺…..司令さんの事が好きなんす。恋愛感情として。」
司令さん『…え?』
「だからッ…俺は…」
司令さん『ちょっと待ってくれ。4号は3号の事が好きなんじゃないのか?』
「え…?」
あまりの意味のわからなさに、涙は停止した。
「俺が…?」
司令さん『ベランダで話してたのが聞こえたんだよ。』
「えっ?それ、俺が司令さんの事好きって話…」
司令さん『えっ!?そうだったのか!?てっきり、もう取られてたんじゃないかって…』
「取られる?」
司令さん『…僕、4号の事が好きだ。』
「え?」
いきなりの事に思考が追いつかない
「ほ、本当に…?」
司令さん『本当だ。4号は3号と付き合ったのかと思って…僕は邪魔者なんじゃないかって…』
「じゃあ俺ら…両思いだったってことっすか…?」
司令さん『そうなるな…..しかも、すれ違いが起きていたようだ。…すまない』
「司令さんが謝ることないっすよ!?…むしろ、そんなふうに勘違いさせてしまってごめんなさいっす。」
司令さん『…..じゃあ改めて、』
司令さんは、俺の事を真剣に見つめて言う
『4号の事が好きだ。付き合ってくれないか…?』
司令さんは、やっぱりイケメンで、かっこよくて。
…でも、ちょっと抜けてて。シャイで。そんなところが司令さんのいい所で
こんな完璧な人が俺の恋人で良いのかって、頭の中で考えてみたけど…。
「…はい。よろしくっす!」
やっぱり、気持ちには抗わなくていいと思ったから。
こうして、俺は司令さんと付き合うことに成功した。
窓の外は暗い。
花火はもうしばらくお預けだけど
花火の輝きは、きっと今の俺達にはいらない。
コメント
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口角がどっか行きました!!
ヤバい続き楽しみ過ぎる
次回 センシティブ確定