テラーノベル
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好きは好きやけどこれでええんかって感じの仕上がりになってしまった……
作者的には好きやけども…
まぁええか
はい今回はリクエストいただいてた異gremです。ちなr13くらい?
作者の推しcpですね。ただしかし小説もイラストも少ない。自給自足するしかない。
誰か異gremを恵んでください。
公式からも出されへんのに二次創作でも天然記念物くらい見かけへんやん。
助けて?
はい、作者がこれ以上熱くなると面倒なのでさっさとしましょうか。
では、どうぞ……
異grem【アイに満ちた契約を】
初めてあの男を見た時、何とも言い難い恐怖を感じた。
それと同時に
この世界で最も完璧に近い人間はこの男だと思った。
美麗を、叡智を、神聖さを、
そして人間の醜さを詰め込んだような男だった。
きっとどうしたって手に入らないと、
そう思わせるような
次にあの男を見た時、今までに感じたことのない高揚感を感じた。
以前の面影はあれど
酷く歪で、哀れで、愚かで…
支配したい
そう思った。
あの男は自身の美しさを、強さを捨て
それをとある人物に捧げてしまったらしい
まるで神に供物を捧げる狂信者のようだ。
だが
男は神を失った
神の半身を抱え救済を乞う男を前に
口角が歪むのを感じた。
浅い呼吸を繰り返す男に『ある契約』を突きつけたのは、もう1000年以上前の話
男はそれからずっと、『契約通り』に私の側にいる。
今も、ほら
目の前に
「エーミール」
「……なんだ、グルッペン」
自身のヴァリトンと、聴き慣れたテノールが響く
資料に視線を向けたまま、あからさまに嫌そうな声を上げ、それでも返事をするエーミールに笑いが込み上げた。
まぁ、ただ
『契約違反』は見過ごせないな。
「Emile 」
ビクリと身体を跳ねさせ、勢い良く顔を上げ振り向くエーミール
その表情は酷く怯えている
「そんなに怯えるな、別に折檻がしたい訳じゃない」
「ひっ…!」
手を伸ばせば小さく悲鳴を上げほんの少し後ずさる
心外だな、この前酷くし過ぎたか。
カタカタと震える身体を抱き締めて半分無理矢理に顔を突き合わせた。
「俺が名前を呼んだら目を合わせるようにと、何度も教えただろう?」
「…ぁ、あ……す、まない…」
「謝らなくていい。……嗚呼、相変わらずお前は美しいな」
紫色のネクタイを外して両手首を後ろ手に縛り上げ、机の上に押し倒した
しっかりと止められたボタンに指をかけると、エーミールは細い身体で必死に抵抗をする
「いっ、やだ!グルッペン!や、めろ…っ!」
「五月蝿いぞ」
「んっ…!…ん、うぅ!」
口を手で塞いで、そのままボタンを半分ほど外せば
白い柔肌とそれにこびり付く数多の傷
そして弱々しい首に巻き付く黒の首輪が顔を出す。
「よし、ちゃんと付けてるな。良い子だ」
「…、っは…!……ん…お前が、外すなって…五月蝿いからだろ…!」
「ああ、『契約』だからな…ちゃんと、守ってもらわないと」
「あっ、ん!…や、め……!」
薄い胸を飾る二つの突起を柔く摘んでやれば、エーミールは身を捩ってひっきりなしに嬌声を上げた。
「ちゃんと『契約内容』は覚えてるな?エーミール」
「…ふ、ぅ……。ああ…」
「言ってみろ」
愛撫を止め発言を促せば、呼吸を整えた後
ゆっくりと、音読をするように『契約内容』を読み上げる
「…『グルッペン・フューラーに生涯の忠誠を誓う事』」
「『死ぬその瞬間までグルッペン・フューラーの側に居る事』」
「『名前を呼ばれたら目を合わせて返事をする事』」
「『命令は絶対に遂行する事』」
「『いついかなる時も目印を付けておく事』」
「……『絶対に、逃げ出さない事』」
「良く出来ました」
形の良い頭を撫で、琥珀色の髪に指を絡めた
エーミールは嫌そうに顔を逸らすが、その瞳は快楽に溶け始めている。
「Emile」
「……ja」
薄く水膜を張った瞳が私を捉えた
ただそれだけの事で、ここまで気分が高揚するのは
やはり、惚れた弱みだろうか
「エーミール」
「愛している。お前の為ならば、俺は神も、この世界さえも殺してやろう」
ピクリと小さく反応を見せたエーミールは、憐れむ様な表情を浮かべると
「……お前は…カワイソウな、やつだな…」
そう言って
私の下で、苦しげに涙を流した
…嗚呼
本当に哀れな男だ。
誰にも頼らず、たった一人で生きて来て
漸く手に入れた愛を奪われて
心も、身体も、何もかも壊れて
挙げ句の果てには、頭のオカシイ男に目を付けられ
絶対に破れない契約を交わされて、縛られて
もうどうにも出来なくなって。
お前の命も
『お前の愛した男の命』も
全部俺が握っているから。
愛し合う幸せを忘れる事も出来ないまま
強いが故に、壊れてしまうことも出来ずに
ただ一方的な執着を受け入れるしかない
きっと、世界で一番哀れな男だ。
そして、世界で一番愛おしい。
だが
それで良いと、この男が手に入るならと
そう思っていたのに
エーミールはずっと、『契約通り』この手の中にあるのに
なのに、何故
何故、こんなにも
虚しくなるのだろうな
はい、お疲れ様です。いかがでしたでしょうか?
ここからはちょっとした解説になります!
今回は科学の世界線と異世界の世界線が繋がっている想定で書きました。
zmを失ってgrになんとかzmさんを助けてくれと頼み込んだemさんにgrは半強制的に契約を結ばせて、1000年もの間emを手元に起き続けたわけですね。
emさんがgrさんを憐れむような目で見た理由については、結局人を信頼できずに愛する者さえ契約で縛り付けるgrに過去の自分…zmと愛し合うまでの自分を重ねたからです。
grさんが最後、自身に付きまとう虚しさの理由に気づけないのも、彼らの歪んだ過去のせいなんでしょう。
grさんがちゃんとemさんを心から信頼して、ただ心で繋がろうとしたなら、もしかしたらemさんもgrさんを愛せたのかもしれませんね。
…今回異gremリクエストだったのに結構zmemが強くなってしまいましたね。申し訳ございません。
作者が個人的に好きなcpなんで、また書きたいですね。
それでは、また次の作品で……
コメント
4件
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(爆死) リクエスト受けていただきほんとにありがとうございますなんか今情緒がすごいです(???) 科ze要素があるのもボク得なんでぇ…(( やっぱ異ge少ないですよね!!リクエスト貰ったのとかを自分で書いて自給自足するしか無いですよね…科zeも少ない方ですよね… ボクはヤマト様から勝手に供給させていただいてるので…ありがとうございます…(語彙力)長文失礼しました(∩∩⸝⸝)
本っ(タメてます)っ当に、こういうgrem大好きすぎます! 全てを手に入れているはずなのに、どこか虚無な関係…素晴らしすぎます! ありがとうございました!!
あー…素晴らしい!最高すぎます!