「桔梗」中篇
注意書きは前の話で書きましたので、前の話を御覧ください。それではどうぞ…(バグって一回データ消えたため短く行きます)
あとこの話だけの注意点は※作者の厨二病が凄いです。
『桔梗』中篇
やがて二人は恋人に成り、お互いの亊を知り始めた。其の時だった。次は「”羊”の中原中也」と、「ポートマフィアの太宰治」としてぶつからなければいけない亊を知った。二人は相談して、相談して、考えた。
結論は、此う成った。
―――此の関係は、公に出来るものではない。ならば、仲の悪い振りをしよう、と。
其れから暫く二人で居る事は少なく成った。
お互いに連絡先を削除した。其程、別の組織と通じて居る亊やゲイだという亊が暴露されるのが心配だったからだ。
其の儘、二人の計画はうまく行った。周りからは、本当に仲が悪いと思われて居た。だが二人は、休みの日だけで無く毎日会うか連絡する程とても仲が良く、偶に誰も来る亊の無い海に行ったりする様に成った。
「ねぇ、中也ってゲイなの?」
綺麗な水音を浴び乍ら二人は会話をした。
「其うだ。てか手前もだし、もう判り切った亊だろ。」
朱い、癖の在る髪を潮風に靡かせ、中也は笑った。――確かに其うだ。太宰もゲイだ。其して、昔から判って居た亊じゃあないか。―――でも、何か、解らない、――唯一、何かがお互いに解らない気がするのだ。
「其うだね。――いっそ今此処で心中でもするかい?」
太宰は其れでも、其の何かが引っかかっているか解らない程に、中也がすきですきで愛していて堪らなかった。
「心中じゃ無くて、手前の自殺だろ。」
また、綺麗にフッと笑った。思わず、中也を自分のものにするかの様に砂浜に押し倒し、そっと、中也の頬に口づけを落とす。―――すると中也は、離さないと言わんばかりに太宰の背中に手を回し、抱きしめた。中也の方にこっそり顔を向けると、林檎の様に真っ赤な髪と顔が、涙で滲んで、くしゃくしゃに成って居た。太宰は、中也の隣にだらんと坐り、「ごめんね」、と、中也が泣き止むまでずっと胸に抱きしめて居た。
「若しかしたら、此れが、幸福なのかもしれ無いね。」
ぽつりと一言漏らし、静かに泣いた。二人の居る砂浜にはもう、夕暮れが近くなって来て居た。二人は其の日、中也の家で抱き合って寝た。世間で言う幸福とは何なのか、太宰は考えるのを放棄した、只、中也がエr((((※抱き合って寝たは抱いたの間違いです。(((
家に帰ると、太宰は日記をしたためた。幸福について、問う日記、というか、物語だ。太宰は空想の世界に紛れ込み、「葉蔵」に自分を投影して、物語を少しずつ書き留めていった。
目が覚めると、一面、真っ白な良く解らない処に居た。周りには誰も居ない。だが、後ろに少し、気配を感じて、振り向いた。後ろには、中也では無いが、2番めに太宰の亊を認めてほしい人物が立っていた。其の人物は言う。「お前の様な同性愛者など、一生認めてやらぬ。」「お前は幸福には生きられん。」「殺してやる。」太宰は黒い闇に吸い込まれた。
目が醒めた。其う、先刻のは夢だったのだ。其う気付いて安心した。―――いや、安心して居ないのかもしれ無い。落ち着いたと云うべきか。
太宰は散歩に行くことにした。
真夜中の十二時。太宰は近くの川に沿って歩く。そして、人生で二回目の入水自殺を図った。
中篇 了
いや、昨日、今日書くよ〜とか云ってたのに今日書いて御免なさい…学タブが9時までしか使えないんすよ…(云ってなかったァァ)
そして!次の話は後編ですが、バッドエンド篇です!其の次の話がハッピーエンド篇です!もしかしたらイラストついてるかもね☆(多分期待しないで下さい)
読んでくれてありがとうございます!