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3. ◇大山貴理-離婚後の行方
私の実家近くに出戻って暮らしていたご近所さんの娘の名は大山貴理という。
年齢はちょうど私より10才程上になる。
私が母親からその話を聞いたのはもうかれこれ10年も前になるので、今、
大山貴理は39才になっているだろう。
当時29才だった大山貴理の話は若い自分にはかなり
衝撃的で深く記憶に残っている。
大山貴理は、ある女性からその夫を略奪した。
聞いていた若き日の自分は、よもや略奪された女性と同じような目に、
自分が遭遇するとは露ほどにも思っていなかった。
私は母親が話したStoryを、再度脳内で辿る旅に出ることになった。
それは不思議な出来事でもあった。
旅は、うつらうつらしていた白昼夢の中で行われた。
なぜか私は貴理から夫を奪われた妻側の立場で夢を見ていた。
それはつらく悲しい旅路だった。