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金隠氏は、アンドレが運転してきた車を運転して黒木夫人のところについた。
「大僧正にアンドレの修行の事を頼んできましたから。週一回は帰って来ますよ。」「ありがとう御座いました。」黒木夫人はアンドレ達が何を話していたかも知らず、ひと安心をしていた。
幻覚寺では、亜漕が彼の帰りを待っていた。
「満腹寺って昔は、外人の僧侶見習いが多かったわよね。」「まあ今でも、今日のアンドレを入れて3人だから多い方かな…」「黒木夫人が、アンドレが僧侶になって自分も尼僧になれば、この宗派は結婚出来るって、期待してるのよ。」「幾つ離れてるんだ?」「エエッと、夫人が50でアンドレが35歳とか言ってた。」「まあ微妙なとこだな、年齢差がある夫婦は多いけど、彼の方に夫人を看取る気持ちが有ればなあ…」「そうねえ…」
「そう言えば、うちにラーメン持ってきてくれた檀家の古田さん、うちのフルタのオジさんだって。」「似てるなあ…」「未だ独りらしいわ。」「そのうち縁があるだろ…」
金隠氏は事も無げに話していた。
春になってもいつまでも寒いその日は、今夜は山富士女史が用意した肉鍋だった。