それでは~
どうぞっ
桜花side
私のクラスにはいつも一人でいる子がいる。
その子は儚くて切ないそういう雰囲気がある。
その子の周りには誰も寄ってこない。
腫れ物を見るような目であの子を見る。
いつもあの子は私にこう言う。
『大丈夫です。』
今日こそはちゃんと聞かないとと思いつつ
教室のドアを開ける。
💜「はい、皆おはようございます。」
💜「はぁ…、」
どうやったらあの子が本音で話してくれるのか
頭を抱えていると
🧡「桜花がため息なんて珍しっ笑」
同期の美咲先生がやってきた。
💜「美咲…、」
🧡「どうしたの?」
💜「クラスメイトのことでね、」
🧡「あ、待って、あの子? 」
🧡「えッ~と……原田都愛って子だよね?」
💜「知ってるの?」
🧡「うん、この学校では有名な話だし…、」
💜「有名な、…話……?」
🧡「そうなんだけど…、聞く?」
💜「お願いしますっ…」
🧡「あの子の父親、ギャンブル依存症で借金を背負ってて…、やばめの所からお金を借りたみたいで……」
🧡「そのお金も返せなくなって…、行方不明らしいよ。」
💜「それ…、本当に?」
🧡「もう亡くなってるんじゃないかって。」
🧡「それでね、母親はその借金を返済するために色々な職業を点々として」
🧡「今では夜職もやってるとか……」
💜「えッ…、」
🧡「噂に過ぎないけど…、見かけたって人は居るらしいよ。」
💜「そうなんだ………」
🧡「ま、どうするかは桜花次第じゃない?」
そう言って職員室を後にした美咲。
💜「どうするかって……」
どうしたらいいか分からないよ。
いつも大丈夫って言って
いつの間にか消えちゃうんじゃないかって。
どうしたらいいの。
考えに考えた末出した答え。
💜「原田さん、?ちょっと今いい?」
💚「はい…、?」
💚「ど、どうかしましたか?」
やっぱり本人に聞くしかないと思った。
💜「放課後理科準備室に来て欲しい。」
彼女からの答えは。
💚「分かりました。」
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