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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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…目を覚ました場所は暗い箱の中のようなところだった。


俺、ちゃんと自分の部屋で寝たんだけどなぁ…。


起き上がろうとするが、手足が鎖で繋がれていて動かない。


すると、革靴の音が響き始めた。


…俺が最も恐れていたもの。


それが、父という〈存在〉だった。




:ここでこのストーリーでの父さんと母さんの姿紹介!:


画像

これが父さんです。ここのボス。名前は花垣景章(はながきかげあき)です。


この家系を繋げていくなら息子・娘を拷問したり先代を殺したりするえげつない人です。



画像

これが母さんです。現在35歳です。名前は花垣レイアです。外国人とのハーフでもあります。


めっちゃ気さくで美人です。サイコパスですが…。あと、武道と話すのは基本こっち。


:主が失礼しました!:




父は俺の前に現れたとたん、何もなしに銃をこっちに向けて…


発砲した。


右腕に銃弾が刺さる。痛くて声を上げたかったが、口を何かで縛られているから騒げない。


父は続けて左腕にも銃を撃つ。


情けも何もなしに、四肢を撃っていく。


…どこでマイキーくんの事がバレてしまったのかはわからない。


けど、今は痛みに耐えるしかなかった。



銃弾を十数発ほど浴びた後、父はペンチを持ってきた。


そして、爪にペンチを挟むと、人力で俺の爪を剥がした。


感じたこともない痛みが電撃のように走る。


泣くことをずっと我慢していたが、これに耐えられるほどのメンタルは持ってなかった。


俺の目から涙があふれる。


すると、俺と同じ色の目が父の顔隠しの間から覗く。


そして、銃弾を撃って強制的に泣き止ませた。


そして、また爪を剥ぐ。


この地獄の所業を十回ほど繰り返された。



父がやっとペンチを片付けた後、持ってきたのはわけのわからないものだった。


…俺のナイフ。しかもご丁寧に二本。


そして、そのナイフを父は


粉々に折った。


そして、その粉を俺の顔に降らし始めた。


咄嗟に目を閉じたから失明はしなかったものの、顔のいたるところから血が出ていることは感覚で分かった。


父は、そのままの流れで俺の指を逆方向に折った。


そして、その指をまたもとに戻す。


それを手のすべての指に、5往復。


関節の外れる音が数回鳴った。


その度に、父は力づくで関節をはめる。


もう、痛みに耐えるとかじゃない。


これは、俺の間違いで起きたこと。


だから、俺は任務通り、ターゲットを殺害すればこれは終わる。


…この時、俺は…


人の感情を、初めて捨てた。




結局、俺がしたいことが分かったのか、すぐに拷問の手を止め、「明日にしろ」と命令された。


俺は、少しおぼつかない足取りで、部屋に戻る。


すると、任務報告に訪れたのか、アッくんとすれ違った。


アッくんは「大丈夫かタケミチ!?」と心配してくれていたが、返事をする気力はもう残っていない。


そのあと、アッくんはひとりで何かつぶやいたあと、「とりあえず千冬とお前の母さん呼んでくる!」と言って駆けだした。


俺は、もう動く力すら残ってなかった。


ゆっくり、その場に座り込む。


息も絶え絶えで、血を吐くしか能がなくなったかのようだった。





千冬は案外早く来た。


そして、俺に話しかける。


「相棒!返事しろよ!おい!!!!」


…こんな状態で返事ができるわけない。


だから、小さくうなずき返した。


千冬の目には、綺麗なハイライトがのっかっていた。


「泣くなよ、千冬…。」


俺は力を振り絞って、そう口にした。


お前が泣いて、今度はお前がこうなったらどうするんだよ…。


そう言う力は、もう残ってなかった。




千冬side


「泣くなよ、千冬…。」


そう言って、相棒はだんだんと目を閉じていく。


死ぬんじゃねえよ…死なねえだろ…?まだ…。


ただ意識が無くなっているだけなのに、俺は虚無になった気がした。


まだ…生きるだろ…?


この状況で、俺は場地さんの死に際を思い出す。


『半分コ…な…?』


自然と手に力が入る。


相棒まで…俺を置いていくなよ…。


もう…


俺を一人にしないでくれ…。




:武道sideに戻ります:


…目を覚ましたところは、俺の部屋のベッドだった。


すぐ横を向き、時間を確認しようとすると、誰かが時間を教えてくれた。


「今は6時半よ、午後の。」


後ろから声がする。咄嗟に後ろを向くと、母さんと千冬がいた。


しかし、なぜか千冬は母さんに寄りかかっている。


なんだ、俺の母を盗ろうってか?


「あ、ちふちゃんは泣き疲れて寝ちゃってるから静かに、ね?」


そう、母さんは口にする。


なーんだ、だから、千冬は母さんに寄りかかってたのか。


自分の手を見ると、包帯がぐるぐる巻きになっていた。


「全く…景章もひどいことするわね…ま、そこが好きなんだけど♡」


母さんは、またえげつないことを言う。


「縁起でもないこと言うなよ母さん…。」


そう、あきれた返事をする。


「あ、そうそう、ユズちゃん来てたよ。なんでも、情報を整理しに来たとか。」


ユズちゃん…?誰…。


「うちにそんな人いたっけ…?」


俺はそう返す。


母さんは「そっか!」という顔をして、俺に教えてくれた。


「ユズちゃん、名簿にいなかったもんね。ほら、八戒のお姉ちゃん。」


うーんと…と母さんはうなりだす。


あだ名で呼びすぎて名前を忘れたらしい。


俺は、名前を憶えてたから、言ってみる。


「柴柚葉…?」


「そう!それ!」


え…え!?


柚葉いたの!?


じゃあ、この前のあの人は…柚葉!?


全くイメージなかった…。


俺は声を漏らす。


母さんはクスッと笑った。


「明日、掃除に行くならもう今日は寝ときなさい。ケガ治らないよ。」


こんな時だけ母さん面。


少しうんざりだったが、まあ、いっか。


「わかった、おやすみ。」


母さんは、「いい夢を」と言って、まだ寝てる千冬を抱いて部屋を出た。


俺は、目を閉じて、眠りについた…。












マイキー殺害まで あと ?????????????????????????







君のその眼を殺します。~END~

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