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ほむぺ⋆*
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#あべさく
めかぶぷりん
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皆が屋敷を離れていく中で、阿部の班だけは動かずにダイニングルームを見て回る。
💙「いいのかよ、行かなくて」
💚「先ずはここから。翔太もふっかも、この建物だけ違うのは分かるでしょ?」
💜「まあ、夢幻ノ杜では異質だよね。どう見たってここだけ本物」
💚「そう。他はあんなに雑なのに、ここだけ再現度が高すぎる。夢幻ノ杜は夏音ちゃんの世界だって言ってた。なら、生み出したのは夏音ちゃんだ。だから、この世界そのものに夏音ちゃんの本質が見える筈なんだよ」
💜「このお屋敷は、夏音ちゃんの中で特別ってこと?」
💚「だと思う。強く印象に残ってるのか、ここに住んでるのか……細かい質感まで再現されてるのがその証拠だね」
💙「そんなことまでよく分かるな」
💚「じゃあ翔太に質問。タウマタファカタンギハンガコアウアウオタマテアツリプカカピキマウンガホロヌクポカイフェヌアキタナタフっていう丘。どんなところか想像できる?」
💙「できるわけねえじゃん。それ、阿部ちゃんが好きな世界で一番長い名前の丘だろ」
💚「そうだよ。じゃあ、次。特務調査局の事務所のソファは?」
💙「んなの分かるだろ。いっつも座ってるし」
💚「毎日のように見てるから、質感も、大きさも、肌触りも、色も、すぐに思い出せる。そういう違いだと思うんだよ」
💜「確かにね。だったら、住んでる家って思った方がいいんだろうけど。ただ、この家めっちゃでかくない?」
💚「俺もそこが引っかかる。ダイニングルームのテーブルと椅子は多分、大きすぎると使いづらいからサイズを整えたんだと思う。でも、全体的に大きいのにも理由があると思うんだ」
💜「家がおっきい理由……」
💙「単純に金持ち」
💜「おま、こんな巨人の住む家みたいなの、見たことあるか?」
💙「……ないわ」
💚「……大きく見える。ただ大きいだけじゃない。自分が小さいとしたら?」
💜「小さいって、大きさの話? 年齢の話?」
💚「どっちもだよ。小さい子にとって、全てが大きく見える。例えば5歳だと身長は100センチくらいだから、俺たちの半分よりもう少し大きいくらい。90センチで大体半分って考えると、3歳~4歳くらい。そのくらいの時に見た目線、誇張してる部分はあるだろうけど、とにかく大きく見えてたとしたら」
💜「ここは、夏音ちゃんが幼い時に暮らしてた家かもしれないってことか」
💚「うん。中学生になった今でもその頃の大きさと変わらないなら、暮らしてたのは多分、幼少期だけ。それが強く印象に残ってることになる。だからこの家は、夏音ちゃんにとってとても大切なんだと思う」
💙「はぁー。よくそこまで分かるな、阿部ちゃん」
💚「ふふっ。こういうのは、俺の役割でしょ」
外に出ると、屋敷の前庭のベンチに座っている夏音を見つけた。
🩷「夏音ちゃん、お待たせ」
佐久間の声に、夏音が嬉しそうにこちらを見ると、ピョンっとベンチから降りて走って来る。
「大丈夫だよ! あれ? 粒のお兄ちゃんと岩のお兄ちゃんと火のお兄ちゃんだけ?」
🩷「うん。今ね、みんなで夢幻ノ杜を見せてもらってるんだ。どういうところなのか、みんな興味があるんだよ」
「そっかぁ。気に入ってくれるといいなぁ!」
🧡「あれ? さっき持ってた人形、どないしたん?」
「マロウなら違う人と一緒に行ったよ」
🩷「そうなんだ。お人形には、お名前つけてるんだね」
「うん! さっき、お兄ちゃん達を案内してくれた女の子が、ソフィラ。お部屋の中にいた男の子が、グローリー。二人とも、お家でボクのお手伝いをしてくれるの!」
🩷「俺たちも、夏音ちゃんのお人形に会いたいんだけど、他の子にも会えるの?」
「もちろん! 街にいた子たちは見た?」
🧡「めっちゃ見た。というか、見られた? 隠れられた?」
💛「じっと見られて隠れられた、が正解か。いや、隠れられてもいなかったけど」
「あははっ! あの子たち、ちょっと怖がりなんだよ。でも、お兄ちゃん達のことが気になったんだね。かくれんぼしてもすぐ見つけられちゃうの」
🩷「あー、分かる。ミニカーに隠れようとしてたんだけど、走ってっちゃったミニカーをガン見してる子もいたなぁ」
「でしょ。でもね、それもぜーんぶ可愛いんだぁ! じゃあ、ボクが案内してあげるよ! 付いて来て!」
こっちこっちと、手招きして走って行く夏音に、三人は顔を見合わせると追いかけて行った。
佐久間達が夏音に連れられてお屋敷を離れたのを確認してから、ラウール達は外に出ると、夜空の方に向かって歩き始めた。
🤍「さっき、こっちの方は見れなかったからね。何か確認できるようなものがあればいいんだけど」
🖤「確認できるようなものって?」
🤍「例えば、ほら、道端に咲いてる花。さあて、どこが変でしょーか」
🖤「えっ? ……ただの花じゃないの?」
🤍「ぶっぶー。はい、舘さん」
❤️「植物として生えてるんじゃなくて、全部切り花だよね。それも、高さが一定に切り揃えられてるから、多分、同じ花瓶が使われてるか、一つの花瓶に生けられていたもの」
🤍「そう。この生え方、どう考えてもおかしいよ。まず地面。これ、分かると思うけど土じゃなくって、砂を固めた感じなんだよね。よく見たら貝殻とか混ざってる」
🖤「あ、ホントだ」
🤍「次に、花の高さが全部一緒。これ、あり得ないんだよ。舘さん、説明してもらっていい?」
❤️「翔太からいろいろ聞いてるからね。この薔薇は、切り花でよく使われてるサムライ08っていう品種だと思う。一般的な高さは40センチ~70センチ。カーネーションは、40~90センチ。カスミソウは60~120センチ。これだけでも高さはこんなに違う。それに、花自体も全部が同じ高さになるわけじゃない。つまり、全く一緒の高さはあり得ないんだよ」
ガーベラは40~80センチ。ヒマワリは60~80センチ。スイートピーは1~3メートルにもなる。
それが、60センチほどの高さで一定になっているのは、どう考えてもおかしいだろう。
❤️「それにこの花のラインナップ、切り花としては割と普通というか、よく見る定番の花ばかりなんだよ。庭園とかで見るような感じじゃない」
🤍「そう。だから、部屋とかでよく見てるんだろうね。というより、実際に生えてるとこは見たことないんじゃないかな。僕らだって、カスミソウが生えてるの見たことないけど、こんな刺さり方じゃないのは分かる」
🖤「それはさすがに俺も分かる」
🤍「でしょ。でも、花自体は本物なんだよね。造花じゃない。ってことは、家の中でしか花を見たことがないんだよ」
❤️「多分、家の外に出ることがないんだろうね」
🖤「え?」
❤️「車はミニカー、家はドールハウス、月っぽいハートのライト、地面から生える切り花。これ、家の中にあるものだけだよ。それと」
歩いて向かっていた先にある、緑の塊。
遠くから見ると山だと思っていたそれは、近づいて見ると、海辺の近くにあった庭園と同じようにもこもことした塊で、遠目から見た山の形をしているだけだった。
❤️「山も実際に見たことはない。けど、遠くで見たらこんな感じ。だから俺らも、これを山だと思って見てた」
🖤「確かに。でも近づくと、ちょっとブロッコリーっぽい」
❤️「多分、知ってるもので補完したんだろうね。緑でもこもこしてるから、ブロッコリーみたいなんだって」
🤍「さっきの庭園の草もそうだったでしょ? あれも……あ」
🖤「ん? どうした?」
🤍「あの庭園だけ、妙にリアルだった」
🖤「え、どこが? だって全部、本物じゃなかったじゃん。しょっぴー、あの草の上で寝れるとか言ってたし」
🤍「違うよ。僕が言ってるのは見た目の話。あの庭園さ、佐久間くんも言ってたけど、茜波から海に続くところにある庭園と同じ形だった。違ったのは大きさだけ。あれって、上から見たんじゃない? だからなんか、ちょっと平面っぽかったし、あそこだけ花が本物じゃないんだよ。近くで見たことがないから、どんな花なのか分からない」
🖤「じゃあ、夏音はあのホテルにいる?」
🤍「多分。海も陽ヶ瀬ブルーだったけど、波は模様だけで音もなかった。上から見ただけじゃ波なんて分かんないし、窓が開けられないんだったら音も聞いたことないのかも」
❤️「その可能性はあるね。あの大きさの庭園だと、俺たちが泊まってる階数と同じくらいだと思う。だったら、安全面から窓は嵌め殺しだ」
🤍「これ、結構おっきいヒントだと思う。みんなに共有しよう」
そうしてラウール達は、お屋敷に向かって歩き始めた。
その後ろ姿を、一体の人形が見ていると気付かずに。
コメント
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複雑 後ろに人がて いう時点で なんかやばいよね😨