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黒星
21
#シリアス
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現在────【2026年】
あの血塗られた夜から7年、そして華々しい夜の世界を引退してから4年の歳月が流れていた。
俺たちの主戦場だった歌舞伎町の喧騒から少し離れた、ありふれた賃貸アパートの一室。
ホストを卒業した俺──田中晃は、同じく店を辞めた颯太と
どちらからともなく集まっては、宅飲みを繰り返す日々を送っていた。
気がつけば、ローテーブルの上には俺が飲み干したビールの空き缶が何本も転がり
互いの体温とアルコールの熱で、部屋の空気は妙に生温かく弛緩している。
「はあ…やっぱさ、女の子は尻がエロいんだよね……」
紫煙をくゆらせながら、机の上のスチール缶に灰を落とし
突っ伏すようにして颯太が唐突にそんなことを呟いた。
あまりに中身のない、だけど男の本能に直結した言葉に
俺は手にした缶ビールを傾けながら即座に反論した。
「は?何言ってんだお前。どう考えたっておっぱいだろ」
「いやいや、おっぱいなんか二流だって」
「はあ?日本男児なら誰だって、普通はまずおっぱいに目がいくだろ!」
「いや、あきらはまだわかってない。プルンとしてて、だけどキュッと引き締まった絶妙な尻のラインが、どれだけセクシーでエロいか……後ろから突いたときのあの肉の揺れ方、マジでたまんないからね?」
身振り手振りを交えて熱弁する颯太に、俺は負けじと声を荒らげる。
「それ言うならよ、おっぱいは男を狂わせる最強の兵器なんだよ!」
「と、言うと?」
面白そうに目を細める颯太に、俺はビシッと指を突きつけた。
「形が良くて、色が綺麗で、触り心地が最高で、服の上からでもわかる谷間が最高にエロくて…!何より、ベッドの上でデカ乳が激しく揺れるときのあの視覚的な興奮がヤバいだろ!」
「……それ、結局ただの巨乳好きってことじゃ?」
「まだ話は終わってねえ。いいか? 俺は別にデカいだけの乳が至高って言ってるんじゃねえ」
「貧乳だって最高なんだよ。胸が小さいのを気にして、恥ずかしがってんのが最高に可愛いだろ?」
酒の勢いも手伝って、俺の熱弁は止まらない。
「そんで、健気に育乳とか頑張ってる健気な姿とかマジで愛おしすぎるし、正常位のときに必死に手で隠そうとする仕草とかさ……」
「その隙間から覗く小さい胸がプルプル揺れてるのも、めちゃくちゃエロすなんだよ!」
「なるほどねぇ。分からなくもないけどさ…」
颯太はクスクスと肩を揺らして笑ったあと、ふと、底意地の悪い目で俺を見つめてきた。
「晃って、最近女の子とシたことあったっけ?」
「…まさか」
核心を突かれ、俺の言葉が急にトーンダウンする。