花火大会の特設会場は、人でごった返していた。
ただでさえ歩きにくいところに、いつもとは違う格好のせいで全く前に進めない。
「浴衣と草履って歩きにくいんだな……すごいヨロヨロしちゃう。これじゃリアルにゾンビ歩き……」
「城島」
悪戦苦闘しているところに声をかけられて、ロメは飛び上がった。
「わっ……ま、巻くん。いつの間に……」
「さっき来たところだ。今日は浴衣なんだな、城島」
巻はにこりと笑った。シンプルなTシャツにジーパン姿だ。
「城島って寮生だよな。浴衣、自分で着たのか? すげーな」
「あ……えっと、友達に手伝ってもらって……」
ロメは引きつった笑いを浮かべた。
「おい、まだか?******
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