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koha.
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ガパオライス
3
最近、叶の様子がおかしい。
いや、様子がおかしいというよりは変な違和感をよく覚える。
あいつはカナエのはずなのに、叶の演技をしているあいつがあまりにも叶に似すぎているのだ。
似ているというかまあ、本人ではあるのだが……。
他のライバーも、リスナーですら、今のカナエに違和感を覚えるやつはただの1人もいない。
まあ、いいこと……なのか…………?
三枝 「あれ、葛葉くんじゃん!」
葛葉 「三枝師匠! と、ンゴさん、レオス」
レオス 「お疲れ様です〜」
周央 「おつかれさまです!」
この3人は、叶も所属している「七次元生徒会!」という6人組ユニットのメンバーだ。
叶を中心に作られたこのユニットは、全員が叶と親しく、特に男性陣は飯よくにも行くらしい。
今の状態のカナエとは、どれくらい親しいのか分からないが……。
葛葉 「生徒会の収録っスか?」
レオス 「そーそー! 我々、カワイイ三人組でね!」
葛葉 「ア、ソッスカ、ガンバッテクダサーイ」
と言ってこの場から逃げようとすると、レオスに肩を掴まれる。
レオス 「どうして逃げるんですか葛葉くんッ!」
葛葉 「色々めんどそうだからだよッ!」
三枝 「まあまあ」
俺とレオスが声を荒げていると、三枝師匠が笑いながら仲裁をしてきた。
すると、今まであまり口を開いていなかったンゴさんが話し始める。
サンゴ 「そういえば、叶さん何かあったんですか?」
葛葉 「え?」
他の誰も今のアイツの違和感に気づいてないのに、まさかンゴさんは気づいて……?
サンゴ 「だいぶ前なんですけど、叶さん、生徒会さんの収録に全然来てなくて……」
あぁ、なんだそういうことか。
俺はカナエのことがバレていないことに安堵したのと同時に、このまま本当にバレないのではないのではと、少し不安になった。
いや、ンで不安になんだよ。いいことじゃねぇか。
てゆーか、これンゴさんと会話始まる感じ?
ムリだって。あんまり話したことない人と話すの。
死ぬぞ。
サンゴ 「まあでも、最近はよく来てくれるし、たまたま予定が合わなかっただけなのかもしれないんですけどね」
葛葉 「アー、エット、スゥー、アイツその頃ちょうど体調悪そうだったんで……」
ンゴさんが続けて放った言葉に目を泳がせて答える俺は、さぞ情けないのだろう。
だがこれが俺なのだ。
三枝 「まじか、叶さん大丈夫なん?」
俺がンゴさんとの会話に詰まっていると、三枝師匠が助け舟を出してくれた。
マジでありがとう三枝師匠。
葛葉 「今はフツーに生活してるんで」
俺がその質問に答えると、どうやら満足のいく返答だったらしく、
三枝 「そっか、ならいいや!」
そう言って彼は笑った。
レオス 「え、もうこんな時間!? 2人とも急ぎましょう!」
サンゴ 「あ! 待ってくださいレオスさん!」
ふとスマホの時刻表示を見たレオスが、慌てて2人に呼びかける。
2人が廊下を駆けていくと、三枝師匠もそれに続く。
三枝 「じゃー、葛葉くんまた!」
大きく手を振りながら少年のような笑みを浮かべて去る彼の後ろ姿を見て、少し羨ましく思った。
コメント
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第8話、拝読しました。葛葉だけが感じている「違和感」の描き方がすごく丁寧で、読んでいるこちらもじわじわと不安になってきます。ンゴさんが何気なく「何かあったんですか?」と聞いた一瞬、他の誰も気づいていないのに葛葉だけがどきっとする——あの空気感、すごく好きです。三枝師匠の自然な助け舟にほっとする感じもリアル。続き、どうなるんでしょう。