私が来てから3ヶ月がすぎました。しかし、毎日毎日。咲さんと夜兎さんは喧嘩をするのです。今日もいつも通り夜中に怒鳴り声が聞こえるので。デイルームに向かうと
「だァかぁらァ!!!いっつも言ってるでしょ???!!!食べたら片付けろって!!!」
といつも温厚な咲さんが怒鳴り声を上げていました。まぁ、いつも通りです。最初は温厚な人だな……と思って見てたのですが。夜兎さんのちょっかいに耐えられなかったのか。つい、素を出してしまった結果。そのまま私にも素を出してくれています。まぁ、そこまではいいのですが。2人の喧嘩がどうも近所迷惑にならないか心配なのです。
夜兎さんは手を横に広げ、やれやれというポーズをとり
「んな大声出すなよ、愛亜がビビる」
と咲さんを煽りながら、私の心配をするのでした。この人にも優しい一面があるのだと思いました。咲さんは私がいることを確認してから
「あ、ごめんね愛亜くん」
と優しく言ってくれるのでした。しかし、ここで終わったらいいものの、夜兎さんは笑いながら。咲さんを煽るように
「ビビらすなよ」
と笑いながら言うものですから。咲さんは顔を真っ赤にして
「元はと言えば!!!」
とさっきまでの私に対しての態度が嘘みたいに言うものですから、私は慌てて
「ストップ!ストップです!さすがにこのまま言い争いをしていても何も変わりません!」
と二人の間にたち、2人はびっくりした様子で私を見つめていたのですが、落ち着いたのか
「それもそうね」
と咲さんは納得するのですが
「邪神なら拳!」
と夜兎さんは何やら物騒なことを言い出します。なんかこの2人、真反対の性格なんですよね。でも、このふたりの実践訓練の時の協力性と言ったらピカイチです。息ぴったりで、全くタイミングがズレないのです。
しかし、さすがに雨樹さんに戦闘許可を貰わないと行けなかったので
「そうなんですけど、さすがに雨樹さんの意見を聞かないと」
と私は二人の間に入ってそう言います。咲さんは飲み込みが早かったので
「それもそうね」
と言いました。
いざ叩き起しても、どう言われるか私には全く検討も着きませんか。一応叩き起しました。すると、少し意外な答えが
「とか言って俺を叩き起こしても、お前ら2人ともが言い争うのはいつもの事だし、夜になったら結界張ってるから外に声が漏れることもない。」
と言ってまた寝てしまいました。2人は驚いたような顔をしていました
「私初耳です……」
と私が言うと、2人は息ぴったりに
「俺もだ!/私もよ!」
と言うので。仲良いなと私は微笑ましく思いました