テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
仁人はベンチに座って一定の呼吸を刻んでいた。
俺は仁人の背中をさするくらいしか出来なかった。
仁人 「…前の学校でね」
そう言うと仁人は語り始めた。
それは酷いものだった。
当時の担任の先生、Rってことにするけど。
R先生はクラスに馴染むことのできなかった仁人を気にかけてくれていたんだって。。そして、勉強もあまり得意じゃなかった仁人に放課後時間をわざわざ作って1対1で教えてくれることもあったんだって。
そんなR先生を仁人は信用してた。
だがある日、事件は起きた。
その日も勉強を教えてもらおうと放課後友達の居ない仁人は1人居残りをしていたところ、R先生に強く腕を引かれ人が普段使わないような第2校舎に連れていかれたって。
そこから仁人は過呼吸になりながらも俺に話してくれた。
服を脱がされ、手足の自由を奪われ、口を塞がれ、先生の快感の道具にされた。
泣きじゃくる仁人をR先生は愛おしそうに見つめた。まるで舐め回すように、。
仁人の体の隅々に触れた。仁人の体は反応した。それがR先生を更に発情させたんだよ。
その後はR先生はどこかに行っちゃって1人になった仁人を助けてくれたのは見回りに来ていた用務員の男だったって。
その日から仁人は学校に行くことが出来なくなっちゃった。
気づいた時には仁人は泣いていた。小刻みに震えていて、呼吸も浅くなってきてる。
許せない。俺の仁人に触れるなんて絶対許さない。
でも今はそんな感情を抱いては行けない。
仁人のことが心配。
とにかく呼吸を落ち着かせてあげないと。
今にも涙が溢れ出そうな仁人を1人にしておける訳ない。
俺は壊れそうな物を触るかのように優しく、丁寧に抱きついた。
こんなことをするのは初めてだ。
俺も、男子校に染まってしまったのかもしれない。
柔太朗 「俺はここにいるよ。」
そう言うと最初こそ固まってた仁人もほっとしたように俺を受け入れた。
仁人 「…俺、じゅうだから、大丈夫…なのかも。」
柔太朗 「…ぇ?」
仁人 「凄く、今怖いよ」
「手足震えてる、笑」
「でも…じゅうに抱きつかれた瞬間だけ、怖くなくなったんだ、」
それって、俺の事、
柔太朗 「好きってこと?」
仁人 「ぇっ、」
「ちょ、ばかっ、//」
離してって言う仁人。
柔太朗「やだ」
即答。
嫌に決まってる。そんな簡単に離してあげないからね。
仁人「ぇ、じゅうっ、なんでっ…!」
じたばたと腕の中で動くけど、
本気で振りほどこうとはしていない。
柔太朗「だって今、離したらまた怖くなっちゃうじゃん」
仁人「……っ、」
言葉が詰まる。
柔太朗「ほら、震えてる」
背中に回した手に伝わる、小さな震え。
怖かったよね。仁人。
そんな細くて小さい体に抱えきれない位のトラウマがあるんだよね。
柔太朗「無理しちゃだめ」
「離してほしかったら、本気で押し返してみてよ」
少しの沈黙。
仁人「……っ、」
ぎゅっと、服を掴まれる。
さっきより強く。
仁人「……できないよ、そんなの」
柔太朗「じゃあこのままね。」
仁人「……すぐ調子乗る…、ばか」
でもその声は、
さっきよりずっと近くて、
少しだけ、甘かった。
仁人「……ほんとに、怖かったんだ」
ぽつりと落ちる声。
柔太朗「うん」
仁人「でも……今は、平気」
「じゅうのせいで」
柔太朗「せいって言い方やだなー笑」
俺は仁人を見つめる。まっすぐ。
仁人は顔を赤くして俺から目を逸らした。
仁人「……じゃあ」
少し間があって、
仁人「じゅうだから…、平気」
柔太朗「……それ、好きってことでいい?」
仁人「またそれ言う…!」
今度は少しだけ強く叩かれる。
でも離れない。
仁人「……違う、けど」
「違く、ないかもだけど」
柔太朗「どっち?笑」
⸻
仁人「うるさいっ!」
そう言いながら、
仁人の方から、
ほんの少しだけ抱きつく力が強くなった。