「おお〜…」
思わず声が出る。
俺が来たのはこの国の軍隊本部の建物。
建物というか岩。流石難攻不落の我々国って感じ、。
門というか岩の割れ目をくぐる前に身元確認。
色々検査して自分の寮へ向かう。
俺の寮は幹部寮。急にきて急に幹部になったなんか変な話や。いやな目で見られへんかったらいいけど…
寮に向かうとそこには元帥____グルさんがおった。
「シャオロン」
「グルッペンやん」
「いや、上司なんやから呼び方ちゃうほうがええか」
「そのままで大丈夫だよ。ここは上下関係がそんなにないから別に普段通りで大丈夫だ」
「ええっ上下関係ないん!?軍隊やのにそんなことあるんや…ってどうせ友達と話したいんやろ!!!」
「いやいやいや緩くすることで軍隊の緊張や張り詰めた感じをなくしてリラックスすることができるからだよっ別に話したいからとかじゃない!!!!!決して!!!!」
図星。グルッペンは痛いところを突かれたようで、目が泳いでいた。
「絶対私情入っとうやろ」
「バレたか」
「バレバレや」
なんてお気楽な話をしながら寮に向かう。ほんまに元帥なんか?とちょっと思ってしまう。
そんなこと思ってたら寮が近くなってきた。寮の人なのかは分からへんけど前に誰かいる。
「えっシャオちゃん?」
えっこの声って…
「大先生!?」
「おぉ久しぶりやなぁ!!!」
こいつは鬱先生。皆からは大先生って呼ばれてる俺の幼馴染。
大先生は昔から戦略考案が得意で作戦考案部の試験を受けたら合格。流石大先生。得意なこととことん活かしてくる…
大先生は戦場には出ないが作戦を考えるのが上手くて幹部になったらしい。
「おんなじ寮かぁ嬉しいわぁ」
「まあ俺はそんなことないけど」
「酷!!!!」
「こんなに楽しそうに話してるけど今日までの書類もちろん終わってるんだよな?大先生?」
「スゥゥゥねえシャオちゃん?寮の案内したろか?」
「聞いてる?」
やってへんなこいつ。冷や汗がヤバいのおもろいな。どんなリアクションするんか気になるしちょっといじったろ。
sho「んならまたあとでな!!!大先生!!!書類頑張れよ!!!!」
ut「なんで言うのシャオちゃん!!!!あと絶対いじったろ思とったやろ!!!」
げっ。なんでバレてんねん。前まで気付かんかったのに…軍隊入って洗脳でもされたんか?
「おい鬱」
…終わったな鬱。
あいつはトントン。昔家が近所やったやつ頭めちゃくちゃいいから大先生と違って有能扱いされてた。(失礼)
結構仲良かったから急にどっかいってもうてびっくりしたけどあいつも軍隊入ってたんか…
「グルさん?グルさんは『昨日までの』書類はよだして?」
「…スゥ早く寮へ行こうか!!!」
お前もかい。しかも昨日。大先生のこと言われへんやん。
「大先生は締切守れるように今からやってこい」
「とんちゃん1日ぐらいいいでしょぉ?」
「いつもそれ言うて1日で済んだことないやろ!!!こちとら迷惑なんじゃ!!!!グルさんも大先生も今日中に出せへんかったら捻るからな!!!!!!!!!!」
「「はいやります。」」
変わらん。、あいつら好きなことは進んでやるけど宿題とかめちゃ嫌いなん全く変わらんな…
「大先生売ったときシャオロンわっるい顔しとったぞ」
「やーいシャオちゃんがいじめしてる〜」
「いや、やってへんお前らも悪いやろ。なんで俺だけやねん」
「僕らはやってないだけやろ!?」
「やってないからやんけ!!!!」
なぜやってない『だけ』と言えるのかが不思議。
「大先生もシャオロンも底辺の喧嘩はやめなさいw」
「お前が1番楽しんどるやろ。」
「えっシャオロンてなんか…あぁ家近所やったやつか!!!久しぶりやなぁ」
「トントン久しぶり〜」
「変わらんやろこいつら」
「ほんまにw」
「幹部知り合いばっかりやと思うで!!!まあ他の人とも仲良ぉしたってな」
「はーい!じゃあ頑張れよトントンと大先生とグルさん!」
「「売りやがったなあいつ!!!!!!!」」
「じゃあな〜また後で〜」
「おう!!!!」
トントンたちと俺は逆方向にわかれてそれぞれの目的地へ向かった。
後ろで大先生とグルさんの断末魔が響いているが気にせず寮に向かった。
俺の部屋の階についた。俺の部屋は480号室。
え〜480号室…480…480…あった!!!
ガチャッ
「お邪魔しま〜す(?)」
…ひっっろなんやねんこれ!?
あの岩の見た目と裏腹にシャンデリアまでついてる部屋が目の前に広がってるっ…もうホテルやん…!!!VIPルームやわ…!!!
フリーズした俺の前に紫髪の小さい人がでてきた。
「こんにちはぁ!!!!もしかしてシャオロンさんですか?」
「そうです!」
ワクワクした俺は明るい声で応えた。
「初めまして!!!!ここの部屋に住んでる作戦考案部の幹部、しにがみです!!!よろしくお願いします!」
シェアハウス的な感じやからこんなに広いんか…あと何人ぐらいおるんやろ…
てかこの人顔めっちゃ可愛いのに名前が物騒!!!!女の人みたいな顔してる…
作戦考案部の幹部かぁ…じゃあ大先生と一緒ってこと?
一気に頭の中で考えがグルグル回りだした。情報量が多く、処理が追いつかない。
処理は諦め、改めて自己紹介をした。
「今日からここに配属されました、シャオロンって言います!一応近距離攻撃とこの幹部してます」
「今日配属でもう幹部!?はや!!!あっ近距離攻撃?会議でいってたっけ…そういうことですかぁグルッペンさん…」
「え、なんかあったんですか?」
「いやぁ、昨日そのシャオロンさんの前の幹部の方規律違反で死刑にされまして〜!」
規律違反で死刑…!?やからはよきてほしい言うとったんか…
そもほも規律違反で死刑なんかよっぽどのことしないとない。何をしたのかとても気になる。
あと物騒なことニコニコしながら言わないでほしい。余計怖い。
「なにやったんですかその人…」
「それはね〜…」
恐る恐る聞いてみる。
敵に情報を流したとか、潜入に失敗したとか?
いや違うか…?俺の配属と関係あるかもしれんし…
「グルッペンさんのお菓子を勝手にっていうか…食べたからです!!!!」
しょっぼ…え?それで死刑?
いや聞き間違いかもしれん。
「…え?ちょっと待ってもう1回言うてもらえます?」
「グルッペンさんのお菓子を食べたからです!!!」
んなことはなかった。適当すぎる。
「え…そんな理由で配属されたん俺…!?」
「そうです!!!!」
いそんなぺかーっとした明るい笑顔で言われても。
グルッペンのことやから実力も考えてやろうけどふざけんなよまじで。
早くトントンに捻られてくれ…!!!!大先生と一緒に…!!!!
てか規律の内容ヤバすぎるやろ!グルッペンがしたいようにしてるだけじゃないんかこれ…
心の中で文句を並べる。
「まあ幹部の話はあとでもっと話せるからこれぐらいにして!!!寮を案内しますね〜」
「い、いいですよそんなん!!!大変やし…」
「遠慮はなしです!!!!これから一緒に住むんですからね!!!!」
「そうですか…?では…」
「あっ、タメ口でお願いしますよ!僕もできるだけそうするんで!!!」
初対面でタメ口て…やっぱり特殊…
「は っ、はい…」
とりあえず返事。タメ口は流石に気になるから無理な気がする…
「いきますよぉ〜!まずは480号室…このお部屋からです!」
「しにがみくん?大きい声だしてどうしたの〜?」
部屋の奥の方からゆったりした男の声が聞こえてきた。
「クロノアさん!!新人のシャオロンさんに寮案内してます!!」
部屋の奥からでてきたこの猫耳フードを被った男はクロノアというらしい。
「こ、こんにちは!!!近距離攻撃部幹部のシャオロンって言います!!!」
「こんにちはぁ同じ近距離攻撃部幹部のクロノアって言いま〜すよろしくね!!!」
同じとこの幹部さん…!!!先輩ってことか…!!!!
「お願いします!!!!」
「ここの部屋はね、あと1人いるんだよね〜今は訓練中でいないけどもうすぐ帰って来ると思うよ!」
あと1人…流石豪邸部屋!!!誰やろ知り合いかな?
「たっだいまぁ〜〜〜!!!!新しい人どこ!?すぐ終わらせてきたんやで!!!!」
…ただいまからの切り替え早っ!
えっこの声て…もしかして…
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