六月目。
「なぁ太宰、“一日一日を、たっぷりと生きて行くより他は無い。明日のことを思い煩うな。明日は明日みずから思い煩わん。きょう一日を、よろこび、努め、人には優しくして暮したい。”という言葉を知っているか?」
「…どこかの文豪の言葉、ですか?」
「当たりだ。」
いつも閉じている目を開いて、私に向き合ってくれる。
嬉しい。
私自身を見てくれるのが、嬉しい。
でも、見られたくなかったんじゃ?
矛盾は放置。
だって今が幸せだから。
「“人間三百六十五日、何の心配も無い日が、一日、いや半日あったら、それは仕合せな人間です。”…今、仕合わせだろ?」
「はい、迚も。この時間が、迚も好きです」
「僕もだ」
優しい貴方が、だいすきなんです。
好きと、伝えられることが少なくなってきましたね。
つまりは、私に迚も飽きたからでしょうか?
コメント
6件
あの文豪の言葉って太宰さんの作品の新郎に載ってる言葉なの知って今感動してる…
そんなことないよ太宰いいいい!!!!