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あれは小学生の頃。
ある夏の日の就寝中。
足を引っ張っられ、部屋中を誰かに引き摺り回された事があった。声をあげて助けを求めようとしたが、そいつがあまりにも恐ろしい形相で、俺を睨んでるもんだから、そいつの逆鱗に触れるんじゃないかと、そうなったら殺されるんじゃないかと思い、ただただ終わるのを待っていた。
翌朝、家族に話すと「ついにお前も始まったか」なんて言うもんだから訳が分からない。
そんな事があって幾日過ぎた頃、有名な霊媒師に来てもらった。その人が言うには地縛霊が、俺たちに出ていけと嫌がらせをしているらしい。このままだと命を奪われる可能性もあると。
でも大丈夫と神棚に、水の入った小瓶を備えてくれた。この御神水がある限りは2年、少なくとも1年は大丈夫だと言ってくれた。この御神水が半分くらいになったらまた呼んでくださいと。
そうして、俺たちは安心し、その人を玄関まで送り届けますよと伝えた、この間2秒。弟が小瓶を指刺した。
「もう、お水、無くなってる」
溢れた訳でもなく、確かに入ってた水は一瞬にして無くなったのだ。
その様を見て霊媒師は顔面蒼白となり、震える声でこう言った。
「引越しなさい。私には無理です」
引越した。