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「はぁ、はぁ、らん!」
俺が病室に着いた時には、病室に主治医がいて、テキパキと処置を進めていた。人が多くてはっきり見えないが、らんの左腕に点滴が刺さっているのは分かった。
何も出来ないから、せめて邪魔にならないように病室の端っこで座って待つこと数分。最後の看護師さんが病室を出た。
「らん、、、」
そっとベットのそばに行く。力なく横たわるらんには、点滴や多くの機械が付けられていた。もちろん酸素マスクも。意識は、ほぼないだろう。
「ごめん、、、ごめん、らん」
謝ることしかできない。医師でも看護師でもない俺には、これしかできない。
俺が外に連れていったから。先生に「危険だ」って言われたのに、無理して連れていったから。
俺のせいだ。
「ごめん、、、ごめん、ごめん!」
返事のないらんにひたすら謝る。静かな部屋に、心電図の音と俺の謝る声だけが響く。
らんのベットに水玉模様ができていく。
どれくらいの時間が過ぎただろう。窓の外はもう暗くなっている。
疲れきってウトウトしだした時だった。
「、、、ごめ、、、ん、、、?らん?らん!」
「、、、ぅ」
「らん!よかった、、、」
まぶたがピクッと動いて、ゆっくりと目が開いた。
部屋の明かりが眩しいのか、目をギュッと細めるらん。
俺がライトとらんの間に入ってやると再び目を開けた。
「、、、ぁ、、、ぅ」
らんが酸素マスクを邪魔そうにしてるのをみて、看護師さんに言われていたことを思い出し、ナースコールを押す。すぐに看護師さんがやってきた。
「らんさん、酸素マスク外しますね〜」
看護師さんが素早く酸素マスクをはじめとするたくさんの機械を外していく。
らんが咳払いをしてから、大きく深呼吸をした。
「しばらく声出しにくいかもしれませんが、大丈夫ですからね」
滉斗「ありがとうございます」
看護師さんが機械類を持って病室を出た後、らんの頭をそっと撫でる。
「ごめんな、無理させたな」
「、、、ぁりがと」
カスカスの声でらんが言った。なんで、苦しい思いをさせてしまったのに、なぜ感謝されるんだ。
「俺のせいで辛い思いさせたな、、、ごめん」
「うれしかった、、、そといけて」
まだ体力が戻ってないようで、少し幼さを感じる話し方のらん。
苦しい思いをしたが、外に行けたのは嬉しかったようで、満足してくれたみたいだ。
苦しめてしまったのは申し訳ないが、間違えてはいなかったと思いたい。
「また連れてってね」
「もちろん。あ、でもはしゃぎ過ぎんなよ」
「は〜い」