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続き待ってました!! まだ謎があって続きが気になる!!
4話 集う祓い屋タチ
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会場 入口付近
私「 …. 」
名取「 緊張しているのか?」
私「 そんなことは…. 」
名取「 腕を出して 」
私「?」
名取「 基本、君の傍を離れはしないが念の為にまじないを書いておく 」
そう言い、周一さんは私の右腕に不思議な文字を書いた
私「 ふふ、くすぐったい 」
名取「 我慢しろ ….これでよし 」
名取「 さ、行こう 」
私「 はい 」
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会場内
私「 広いですね 」
名取「 妖と人間が集まるからな 」
名取「 ….そういえばこの館、変な噂を聞いたことがあるな 」
私「 噂?」
名取「 前に一度、ここで会合があった時に聞いたんだ 」
名取「 ….あぁ、そうだ。黒部屋だ 」
私「 黒部屋?部屋が黒いってだけ? 」
名取「 俺もそこまで詳しくは知らないが、そんな感じだろう 」
私「 ふぅん 」
?「 おや、名取の若造じゃないか 」
名取「 ….七瀬さん、お久しぶりです ニコッ 」
七瀬「 前々回の会合ぶりだね、最近 やけに力を入れていると聞くが? 」
名取「 そんな事はないですよ スッ 」
私「 …. 」
周一さんは私を隠すように前へ出た
まるで “ この人は見てはいけない ” とでも言うかのように__。
名取「 そういえば、誠司さんは今回参加していないのですか?姿が見えませんが 」
七瀬「 何やら、館を一周してくると急に言い出してね 」
七瀬「 全く、困ったお方だよ 」
名取「 それは大変ですね クスッ ….では 」
七瀬「 ? ….名取 」
名取「 …. ピタッ 」
七瀬「 その小さな子は何だい?新しい式か?」
名取「 …. 」
私「 周一さん、私は和田さんの代理ですよ ボソッ 」
名取「 ….すみません、紹介が遅れました 」
名取「 ほら、前に出ておいで 」
私「 …. ペコリ 」
名取「 和田さんが体調不良で来れなくなったそうで、その代理で来た子です 」
私「 羽澄伊吹です 」
七瀬「 羽澄….?」
七瀬「 成程、和田にしては考えたものだ 」
私「 ? 」
七瀬「 私は七瀬、宜しく 」
私「 よ、よろしくお願いします 」
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廊下
私「 緊張した…. 」
私( 人の視線が痛い、なんだか不思議な感覚 )
名取「 お疲れ様 」
名取「 どうする?まだここにいるか?」
私「 私はもう少し…. 」
A「 お、これは名取の若様ではありませんか 」
名取「 あぁ、お久しぶりです 」
A「 よければロビーでお話しませんか?」
名取「 はい、勿論 」
A「 では行きましょう 」
名取「 …. チラッ 」
私「 また後で (口パク) 」
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私『 美凰いる?』
シーーン
私『 美凰?』
私( 寝てるのかな?)
バタバタッ
七瀬「 おい、そっちはどうだ?」
×「 駄目です、いません 」
七瀬「 何処に行ってしまわれたんだ 」
私「 何かあったのですか?」
七瀬「 あぁ羽澄の、いやぁ….次期頭首がまだ見つからなくてね 」
私「 次期頭首?」
七瀬「 もしや何も聞かされていないのかい?」
七瀬「 的場誠司という男なのだが 」
私( !….的場 )
私「 私、的場様宛に書類を預かっているんです 」
私「 私も一緒に探してもいいですか?」
七瀬「 ….いいのかい? 」
私「 はい ニコッ 」
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2階
私「 とは言っても…. 」
私( その的場って人の顔も分からないし )
私( 美凰も寝ちゃってるし )
×「 おい、そっちはどうだ?」
×「 妖力が反応しないんだ、式も当てにならん 」
×「 あれほど強い力を持っておられるのに何故だ 」
私「 妖力….?」
私( もしかして、妖力で人を探せるの….? )
私は目を閉じ、強い力へと感覚を研ぎ澄ました
私「 ….こっち 」
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私「 あれ、壁しかない 」
私( 感じるままに来たけど、違かったのかな )
私「 はぁ…. 」
何となく精神的にも体力的にも疲れ、私は壁に体重を預けた
私「 もう帰りたい 」
フワッ
私「 え 」
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名取( はぁ、やっと終わった )
名取「 ….あれ、伊吹? 」
周囲を見渡すが伊吹らしき人影は見えない
名取「 伊吹?伊吹 ~ ?」
七瀬「 名取、ここに居たのか 」
名取「 七瀬さん?」
七瀬「 実は…. 」
・
・
・
七瀬「 彼女も一緒に探してくれているんだ 」
名取「 それで伊吹は今どこに? 」
七瀬「 さぁ、この館にはいるはずだが 」
名取「 この館って…. 」
名取( 広すぎだろ….!)
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ドサッ
私「 ~ ッッ 」
私「 いったぁ 」
私「 あれ、何も見えない….? 」
一瞬、壁がなくなり入り込んだこの部屋
明かり一つなく、自分の手も見えないほどの暗さ
人の恐怖が詰まったような空間
カタン ッ
私「 ビクッ 」
?「 誰です?そこにいるのは 」
私「 え、私ですか? 」
?「 恐らく 」
私「 ….すみません、あまり名乗りたくないです 」
?「 へぇ 」
私「 貴方は?」
?「 俺だけ名乗るのは癪だからパス 」
私「 ….不審者 ボソッ 」
?「 聞こえている 」
私「 …. 」
?「 どうやって此処を? 」
私「 的場様って人を探してて 」
私「 何となく、ここら辺かなって思ったら壁が急になくなったんです…. 」
?「 何となく、ねぇ 」
私「 貴方はいつから此処に?」
?「 噂が気になってここらを周回してたら、この黒部屋を見つけたんだ 」
私「 ここが、黒部屋? 」
私( 名取さんの話は本当だったんだ )
?「 妖怪と人間を隔てる結界が壁にあるせいか、式も役に立たないし連絡も取れない 」
?「 七瀬さんに後で叱られそうだ 」
私「 ….七瀬さん?」
私「 もしかして、貴方が的場様ですか? 」
?「 あぁ、バレたか 」
的場「 俺は的場誠司、そっちは?」
私「 ….羽澄伊吹 」
的場「 大人?それとも子供?」
私「 13歳、中1 」
的場「 13….? ふ、あはははは ッ!」
私「 ….そちらは?」
的場「 すみません、つい 」
的場「 俺は高3、今年18になる 」
私( 5つ違い…. )
的場「 伊吹はこの会合へ何をしに?」
私「 和田さんの代理で来ました 」
的場「 和田? 」
的場「 あぁ、廃業寸前と聞いてたあの人か 」
私「 はいぎょう?」
的場「 妖を操る力も見る力もなくなり立場を失うことだよ 」
的場「 ….なんだ、跡継ぎがいたのか 」
私「 私は跡継ぎじゃありませんよ 」
的場「 じゃあ何故従っている?力はあるのだから独立してしまえばいいのに 」
私「 …. 」
的場「 伊吹? 」
私「 …. ッ 、グスッ 」
的場「 …. 」
的場「 泣くと心の気が緩み、妖怪に食べられてしまうよ 」
私「 うるさい 」
的場「 年上に対して随分な口だ 」
私「 大人は嫌い、皆 勝手すぎます 」
的場「 あ、俺もその大人って部類に入る?」
私「 …. 」
的場「 都合のいい時だけ黙秘か 」
的場「 ま、しょうがないよ 」
的場「 人も妖怪も 皆 愚かなのだから 」
私「 よく分かりません 」
的場「 伊吹がもう少し大人になったら分かるよ、きっと 」
私「 的場様と同じ年齢くらいですか? 」
的場「 まぁ、そうだな 」
的場「 クスッ、きっと伊吹は祓い屋なる 」
私「 なりません、断言しないで下さい 」
私「 和田さんの跡継ぎは絶対に嫌 」
的場「 へぇ 」
的場「 じゃあ、的場一門に入る? 」
私「 入らないです 」
的場「 俺なら君の理解者になれるかもしれないのに? クスッ 」
私「 理解者を求めてる訳ではないんです 」
的場「 では何を求めている? 」
私「 …. 」
私「 まだ、分かりません 」
的場「 ま、伊吹にはまだ時間があるし、ゆっくり考えてみなよ 」
的場「 いつでも待っているから 」
私「 期限がなければ一生訪ねません 」
的場「 ….じゃあ伊吹が17になったら、聞きに行こうかな 」
私「 17? 」
的場「 今の俺と同い年 」
私「 分かりました 」
的場「 さて、そろそろ此処を出る策を考えないとな 」
的場「 時間が経ちすぎると一生出られなくなってしまう可能性がある 」
私「 ….え? 」
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黒部屋に閉じ込められた 伊吹 と 的場誠司
彼らは無事、黒部屋から抜け出せるのか ??
何も見えぬ空間で交わした約束
4年という月日は彼女をどう縛るのか__?
どう生きていくのか__?
next*