テラーノベル
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「コーヒー」
「かしこまりました」
「菊につけておいて」
「お……」
彼女が口を開いたのを手で止めた私は
「どうして私が敬のコーヒー代を払うの?嫌よ。しっかりとコーヒーの1200円、木野山敬に払ってもらってくださいね」
最後はスタッフさんにお願いした。
「もちろんでございます」
「菊は金、持ってるだろう?使い切れないくらいの金を」
「1円も、捨てるような使い方はしない。しかも、敬の言う【お金がある】っていうは【あの銀行の金庫には使い切れないお金がある】って言っているのと同じ。他人のお金だよ。無関係ってやつだね」
私はそう言ってから
「このグラスごと、部屋に持って行っていいですか?」
とスタッフさんに聞きながら立つ。
早川さんが見えたから。
「どんな勝手だよ、お前」
そう言った敬を無視して
「新しいものをお運びいたします、一ノ瀬様」
と、スタッフさんはスイートルーム客対応なのか、敬の前でわざとそうしているのか、くすぐったい対応だ。
「このまま、持って行きます」
「はい、お気を付けて」
ゆっくりと歩き始めた私の背後で、敬の声がする。
「俺も部屋へ戻るから、コーヒーはいらない」
「もうご用意出来ましたから、お代はいただきます」
「チッ……じゃあ、部屋に運んで」
「ラウンジカフェでは、そういったサービスはございません」
「はっ⁉菊の部屋には運ぶって言ったじゃないかっ⁉」
「一ノ瀬様には、木野山様とは異なるサービスの対象となるお部屋にご滞在いただいております」
「クッソッ……菊!覚えてろっ」
――何をだ?
「早川さん、すみません。残業をさせるみたいな感じで…」
「いや、いいが。アイツ、大きな声だな…何かあったか?」
「ううん。一人でイラついてるだけ」
「そうか。今、副支配人と一緒に部屋へ行くように話をした」
支配人は勤務時間外なんだね。
コメント
3件
そりゃお部屋のランクが違うしねぇ😏 クッソッ…って、オマケ敬そんな口の利き方できるのも今のうちだけよ〜。 ハァ~緊張してきた!はたしてどうなのか!!! 支配人は勤務時間外…なんか怪しく思っちゃう💦

これで盗聴器が出てきたら誰が・・って話だよね😎 敬は部屋には入れないんだから・・
はぁ子供と一緒だよ…デッカイ分サイテーだね💢 盗聴器はあるのか?ドキドキする〰