黈side
瑞「海だ~!!!」
溶けてしまうんじゃないかと錯覚するほどギラギラと照りつける太陽。
その光を受けてキラキラと輝く百〃達。
百「すごぉい…!(目輝)」
茈「久々来たな」
赫「あちぃ…」
翠「早く場所取りしないとね~(笑顔)」
瑞「黈くん、海まで競走しよ! 」
黈「うぇ!?」
去年はバイトやらなんやらで全然遊びに行けなかったけど今年は来れてよかった~!
百「あ、瑞たち待ってよ~!(焦)」
到着早々、瑞ちゃんに勝負を吹っ掛けられ競争しているおれ達を百〃が後ろから追いかけてくる。
…一昨年みんなで来た時は百〃居なかったのか~…
今ではずっと昔から一緒だったような気がして不思議な感じ。
茈「っし、俺らも行くか(笑)」
赫「暑ぃ~茈連れてって~(抱)」
茈「おい、くっついたらもっと暑いわ」
翠「いちゃいちゃしてないでさっさと行くよ~(笑)」
保護者組は今年も大変そうです。
翠side
瑞「翠っちーっ!こっちおいでよ~!!!」
いい感じの場所を見つけたので茈ちゃんと荷物を整理していたら、いつの間にか水着に着替えていた瑞ちゃんがもうびしょ濡れになって海の中から手を振っていた。
翠「何したらこの短時間であそこまで濡れるんだ…(笑)」
茈「他の奴らもびしょびしょだな(笑)」
瑞ちゃんの隣にいる百〃と黈ちゃんも楽しそうに水を掛け合っている。
赫ちゃんは持参の浮き輪でぷかぷかしていて気持ちよさそうだ。
茈「あと俺しとくし行ってきていいぜ?」
翠「茈ちゃんの方が海楽しみにしてたんだし行っておいで(微笑)」
茈「…いやそんなこと」
翠「ほら~ぷかぷかしてる赫ちゃんに水かけてちょっかいかけてきなよ(笑)」
茈「お前な…」
茈ちゃんが赫ちゃんのことを好きなことなんてお見通しなので軽く揶揄うと睨み返された。
ったく身長低いくせに怖いんだから…(笑)
翠「早くしないと瑞ちゃんあたりが行きそうだよ?」
茈「…お前だって瑞のとこ行きてぇならさっさと行ってこいよ」
翠「…そう来たかぁ…(笑)」
そんなこといつ気づいたのやら…
茈「ふっ、たまにはお母さんしてないで遊んでこいよ」
翠「…ならお言葉に甘えて」
赤くなりかけた顔を隠すため、茈ちゃんに残りは任せて早足で海へ向かった。
百side
黈「百〃、瑞ちゃんっ!(小声)」
ついさっきまで一緒にはしゃいでいた黈が小声で話しかけてきた。
瑞「まったく王子がそんな悪い顔して~(笑)」
黈「うぇ!そんな顔してないよぉ!」
百「小声で話しかけた意味なくなったけど大丈夫?(笑)」
途端、2人ともはっ、とした顔をして黙った。
黈「えへへ、赫っちゃんにちょっかいかけに行かへん、?(小声 笑) 」
瑞「おぉ~!瑞もぼちぼち行こうかと思ってた!(笑)」
百「だから声でかいって…(笑)」
翠「3人ともなにしてんの~?」
黈「ふぇぁ!?」
瑞「翠っちー!!(笑顔)」
百「黈驚きすぎ(笑)」
もうバレてんじゃないのかと思うくらい大きな声だったから心配したが、赫の方を見ると無防備に浮き輪の上で寝かけてたから大丈夫だろう。
翠「あはっ、…というかちょっかいかけるなら早く行かないと…」
瑞「へ?」
翠「…!みんなっ、しーっ!(小声)」
翠が口元に人差し指を持ってくる。
視線の方向を辿ると茈が赫に静かに近づいていた。
黈「わ、(照)」
瑞「ん~(笑)」
茈がこっちに気づいたのか悪戯っぽく笑い返してきた。
こりゃ赫怒るぞ~(苦笑)
ばしゃんっっっ(水)
赫「うぇ、ぅああああ゙あ゙!?!?(起)」
想像していたよりも大きな水しぶきが上がった。
翠「…派手にやったね(笑)」
黈「浮き輪ひっくり返っちゃった!?」
瑞「あははっ!(笑)ナイスリアクションっ!(笑)」
百「わぁお(笑)」
茈がかけた水に驚いた赫が驚いて体を動かすとそのままひっくり返ったのだ。
茈「…っしょ、お前泳げねぇの?(笑)」
赫「死ぬかと思った…、っ知ってんだろ!(怒)」
泳げないので沈んで行った赫が茈によって救出される。
茈の腕の中にいた赫がこちらに気づいた。
赫「…お前らっ!気づいんてんなら教えろよ!(怒)」
瑞「あははっ!(笑)絶対やだ~っ(笑)」
いつもは赫と仲良くしている瑞が赫を煽っているのがなんとなく新鮮で面白い。
というか瑞がずっと笑っている。
黈「…良かったぁ…」
黈はというと泳げない赫を心配して気が気じゃなかったようで無事に叫んでいる赫を見て安堵していた。
翠「俺らもあっち行こうか(笑)」
百「うん(笑)」
高校生の男6人、海ではしゃぎまくりました。
黈side
瑞「ぱっとひかってさいた~♪」
翠「みんな足元暗いから気をつけてね。」
赫「茈~おんぶ~(眠)」
茈「…ほいっ(座)」
赫「え、まじ?さんきゅ(乗)」
百「はなびをみてた~♪」
もうすっかり暗くなった海辺をゆっくり歩く。
旅館からものすごく近いのでいつでも来れるのがめちゃめちゃいい!
黈「ここら辺やと人もおらんしいいんやない?」
翠「そうだね~、ここにしよっか~(微笑)」
しばらく歩いて、ちょうどいい岩場を見つけた。
岩場と言ってもそんなごつごつしてない感じの!
茈「おい、赫、起きろ(揺)」
赫「んん~(眠)」
瑞「んふ~こちょこちょ~(触)」
赫「んん!?(暴)」
茈「おい、危ねぇっ(笑)」
いちゃいちゃしている人達は置いといて、翠っちーとおれと百〃で花火の準備を進める。
1回全部出してからの方が楽かな。
百「おし!こっちは全部出たよ! 」
翠「…うん、こっちも終わり」
黈「おれのも終わったっ!」
百〃が持っていたバケツに水を入れて持ってきた。
翠くんが線香花火だけを遠ざけると茈くんを呼んだ。
翠「茈ちゃん、蝋燭借りていい~?」
茈「おう」
瑞「花火だ~!!(笑顔)」
赫「花火っ!(起)」
茈くんが持っていた蝋燭を瑞ちゃんが受け取り猛ダッシュで翠っちーに渡す。
後ろで、「足速っ(笑)」と笑っている百〃の声が聞こえた。
翠くんがライターから蝋燭へと火を移した。
百「お~!(目輝)」
赫「早くしよーぜ!(笑顔)」
瑞「あれは嵐の晩のことです…」
黈「一人怖い話しよるやつおるな?(笑)」
茈「俺この紫のやつ~」
翠「火傷しないようにね(微笑)」
茈くんと百〃と赫っちゃんが花火を手に取る。
怖い話をしかけて出遅れた瑞ちゃんに翠っちーが水色の花火を渡した。
赫「ね、もうしていい?(目輝)」
翠「いいよ~(笑)」
しゅ~~っと、音を立ててぴかぴかと輝く赤色の花火。
黈「ぅわぁ!綺麗~!(笑顔)」
瑞「瑞も~!」
茈「蝋燭もう一本くらい持ってくればよかったな(笑)」
赫っちゃんに続いて色とりどりの花火が次々に辺りを照らした。
茈「意外となくなるの早かったな(笑)」
翠「3袋も買ったんだけどね~(笑)」
あっという間になくなってしまってバケツの中は花火の残骸でパンパン。
赫「…それじゃ、最初に落ちたヤツ奢りな?」
赫っちゃんがにやにやしながら翠っちーに合図する。
すると、ポッケに入れていた線香花火を取り出した。
百「ぁ…忘れてたわ(笑)」
茈「百の邪魔して奢ってもらお」
百「なんで俺なんだよ!(笑)」
翠っちーが線香花火をみんなに渡し終わり、いよいよ対決が始まる。
瑞「それじゃ、行くよ~?」
瑞「よーい、どんっ! 」
全員が一斉に花火を火に当てる。
ほぼ同じタイミングで火がついて、6つの小さな灯りが辺りをを優しく照らした。
六奏「…」
全員大真面目だ。(笑)
黈「…!」
百「…、!」
ふと前にいた百〃と目が合う。
黈「…(笑顔)」
百「うぇっ…(照)」
あっ、
赫「さんきゅ~(笑)」
瑞「人の金で飲むジュースうめぇ~(笑)」
茈「悪いな(笑)」
翠「ありがと~(笑)」
百「えへ、ありがと、黈(笑)」
うぅ…百〃と目が合っちゃったからぁっ…
瑞「黈ちゃんもまだまだやなぁ(笑)」
赫「まあ百の照れ顔は分かる(笑)」
茈「先にしかけてたの黈だったけどな(笑)」
あの後、百〃の照れ顔をみて動揺してしまったおれの花火はぽとん、と音を立てて落ちた。
ほぼ同着で百〃のも落ちたが、俺の方が誰が見ても早かった。
黈「うぅ~忘れて~!(照 泣)」
無意識とはいえ先に笑いかけたのはこちらなのでとても恥ずかしい。
百〃の方を見ると、暑いからか頬が少し赤くなっていた。
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