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「えぇ。鬼灯町で「フリーマーケット」を行うことになりました。『トウヒガ学園』も参加することになったので、皆さん各々で売るものを考えておくように」???「売るものですか……」
???「何にしよっかな〜」
ここは、「橙」、「瑠璃人」の教室。
ホームルームで、鬼灯町で行われる「フリーマーケット」についての説明を受けていた。
橙「何が良いでしょうか……」
瑠璃人「俺だったらマフラーが良いな〜もうすぐ寒くなってくるだろうし」
橙「もう九月ですからね」
マフラー……ですか
「ねぇねぇ橙ちゃん」
クラスメイトの二人がヒソヒソ話で橙に話しかける。
橙「?、何でしょうか?」
「この「フリーマーケット」の噂知ってる?」
橙「噂ですか?」
「うちらがやる「フリーマーケット」の会場は公民館が管理してる広場なんだけど、そこには「天月桃の木の跡地」っていう恋愛スポットがあってね?その広場で物を売り買いした人は結ばれるっていう噂があるんだって!……まぁただの品物だったら意味がないんだけど……」
橙「何なら良いんですか?」
「それは……」
「「ハートの付いた品物!」」
雨花「ハート?」
「橙ちゃんは〜やっぱり瑠璃人くんに渡すんでしょ?」
橙「え////いや、それは、その確かにそうなんですけど……でも、同じクラスですし販売場所も販売時間も同じですし……買って貰えませんよ……」
「確かにそうだよね〜でも私!橙ちゃんと瑠璃人くんのこと応援してるから!……推しカプだし……ぬふふ……」
「あんたキモイよ……買ってもらえること祈ってるね!」
橙「……!、はい!ありがとうございます!」
一方その頃、「雨花」と「桃時」のクラスは……
雨花「フリーマーケット……?めんどくさいな〜」
桃時「仕方ないじゃない。うちの学校町内会でも参加してないから不人気だもの。アタシもめんどうだけど」
雨花「まぁ町内会なんてめんどくさいし、それに参加したら自由が効かなくなるかもだしね。そうなったら妖怪たちから不満が出るかもしれないし」
桃時「でも完全に参加しない訳にもいかないから、こうなったと」
雨花「めんどくさーーーー!!!!」
「ちょっとそこ二人!ホームルーム中ですよ!!うるさいです!!」
雨花「やかましい先生ですね〜いっその事この先生を、フリーマーケットで売れば良いんじゃない?……目覚まし代わりになるの思うし〜」
「そうだな!!」
「この先生売っちまおう!!」
ゲハハハハ!と、雨花とクラスメイトたちは笑っている。
「良い加減にしなさい!!雨花さんと桃時さん!廊下に立ってなさい!!!」
桃時「え!?どうしてアタシまで!?」
「連帯責任です!!」
桃時「それなら笑ってたクラスメイトを立たせて下さいよ!どうしてアタシなんです!?連帯責任って言葉を悪用しないで……」
「うるさい!!!!!!とっとと廊下に立て!!!!!」
桃時「はぁ!?!?ふざけんなこのクソ……」
雨花「桃時ちゃんやめよう。火に油だよ」
桃時「ていうか雨花!あんたが主犯格じゃないのよ!!」
雨花「はいすみません」
雨花、桃時は仕方なく廊下に立つことになった。
雨花「うちの担任は怒りっぽいね〜」
桃時「全くもう……元はといえばあんたのせいじゃないのよ!!」
雨花「いやぁ〜マジでごめん!あそこまで怒るとは想わなくてさ〜」
桃時「ていうかこの時代で廊下に立たせられるとは思わなかったわね」
雨花「こういう昔ながらの風習は大切だよ?今は無くなりつつあるけど。こういう罰がないと反省しない人もいるしね。まぁそれか親に言う子供いるだろうし、その親次第だね。モンスターペアレンツになるのか、子供をちゃんと叱るか、子供と先生どっちの話もちゃんと聴くべきってことだね。聴いたところで分かろうとするのかって話だけど」
桃時「…………」
とても先生を怒らせて廊下に立たされてる奴の言うことじゃないわね
桃時「もったいな」
雨花「?」
キンコンカンコン
桃時「ホームルーム終わったわね」
???「お前ら何してるんだ?」
別の教室から現れたのは「兎白」だった。
雨花「兎白く〜ん、やっほ〜」
桃時「色々あって廊下に立たされてたのよ」
兎白「そうか。雨花はともかく桃時は珍しいな」
雨花「全責任はわたしにありまぁす」
兎白「なるほど。察した」
「そういえば」
兎白「お前ら廊下に立たされてたなら「フリーマーケット」の噂……知ってるか?」.
桃時「え?知らないけど。何よそれ?」
雨花「わたしも知らん」
兎白「そうか?知らないなら良いんだ。じゃあな」
兎白はクラスに戻って行った。
「ねぇ!「フリーマーケット」の噂知ってる?」
雨花「!」
桃時「何なのよあいつ。……って!何何!何してんのよ!あんた!」
雨花は想いっきり桃時の耳を塞いだ。そして雨花は噂話を聴く。
雨花「(あぁ、そういうことね。だから知られたくなかったんだ。買うより売りたかったのかな?兎白くん)」
桃時「ちょっとあんた聴いてんの?!早く離してよ!」
雨花「あぁー少しお腹空いてきたなー何か食べたいなー美味しいものが食べたいなー桃時ちゃん付き合ってー」
桃時「何よ何よ?!あんた何言ってんの?!もぉっしもし!」
雨花はこうして桃時から噂話を離す日々が少し続き、そして、フリーマーケット開催日になった。
【続く