お母さんはいつだって僕より強かった。
息子の耳が聞こえないからって
泣いてばかりじゃない
僕と向き合ってくれて
僕の事を誰よりも先に信頼してくれた。
耳が聞こえないだけで普通の人と何一つ変わらない。
この言葉がなかったら
僕はきっと挫けていたままだと思った。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
あれから何年か経って、社会人になった。
実家暮らしから一人暮らしになった時に
同じ界隈の方との交流を深めて
僕と同じ経験をしていた人達から話を聞く会にも
参加する事になった。
初めは不安だらけで落ち着かなかった。
交流をして話を聞く事で
自分の経験と相手の経験した事を知ることが出来る。
手話をしている人は勿論健常者。
だけど、嫌な気はしなかった。
むしろ話して見たい気持ちになった。
過去の虐めがフラッシュバックして
体が震えることもある話を聞いた。
元々健常者だった
僕が障害者と診断された日の事を思い出してみた。
なりたくてそうなった訳じゃないのに
虐められる子達が沢山いると知った時、
悲しくて泣いてしまった。
人の気持ちが分かるんですね。
その時初めて言われた言葉だった。
障害があるからとか関係なく
貴方が思う気持ちは人に優しさを与えている。
声で伝えられなくても目で、
表情でわかるもんなんですよ。と。
続く
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!