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岩本くんへ
好きです。
17日の放課後に屋上に来てください。
机に置いてある紙切れ。
字を見て男であることに気づく。
『うわ、手紙』
「うおっ、急に背後に居ないでよ阿部…」
『ごめんごめん』
そう言って笑うのは同級生の阿部。
『照のこと好きになるなんて、そうとうの物好きだね笑』
「いや、阿部のこと好きになるより通常だけどね」
『最低』
「お前だよ」
いつも通り貶しあ…ん゛ん…談笑をしていた。
俺は誰だろ。と思って親友の深澤に聞きに行く。
すると小柄な男子と談笑していた。
少し聞こえた会話内容。
『ふっかぁ…』
『まぁまぁ。佐久間は勇気出したよ。』
そう言って抱きつく佐久間?くんと頭を撫でる深澤。
「ふっか」
そう言うと佐久間くんはバッと離れて深澤の後ろに隠れる。
小動物みたいで可愛いな、佐久間くん。
『よっ、どした?』
いつも通り軽く返す深澤。
俺は佐久間くんが気になってしまった。
「そ、紙切れ置いてあったんだけどさ、誰からのかわかる?」
『…知らない笑』
「なんで笑ってんの?」
すると佐久間くんが少し顔を出して顔を真っ赤に染めて俺の方を見つめてくる。
『行けば?試しに笑』
「名前書いてないんだよね…怖くね?」
そう言うと下から「うっ」と声がした。
『別に不審者な訳じゃないだろ笑』
「そうかな?」
『なー、佐久間。』
そう言って佐久間くんの頭をなでるふっか。
そしてコクっと控えめに頷く佐久間くん。
「行ってみようかな?」
『そーしなー。』
それから数日、
『佐久間ー?』
『日に日に募る恐怖…』
それから無意識に佐久間くんを目で追っていた。
そして、自己中だと思うが、佐久間くんが深澤と話すのが嫌だ。ものすごく。
『あ、照』
「おう。やっほ深澤、佐久間くん。」
『ん、あっ、はいっ!』
まだ怖いのか、声が裏がえっている佐久間くん。
可愛いなぁ、佐久間くん。
そしていつの間にか佐久間くんを好きになっていた。
と、言うか、好きになってしまった。
そして迎えた17日。
佐久間くんを好きになってしまったので、断ろう。と思って行ったのに、
『ひっ、照くんっ』
居たのは赤面の佐久間くん。
「手紙…佐久間くんの…?」
『……うん…ごめんね、気持ち悪…』
「俺も好き、」
『え…』
「佐久間くんの、顔の表情、動き、全部が大好き」
『…ホントに、?』
「ホント、だからね、付き合って?」
『うんっ!大好き!』