今日が終わるまで

1919年、地球から遠く離れた新天地へ。

日本国内で一大事が起ころうとしていた。英科朝の政府は、ついにプロキシマ・ケンタウリbへの本格的な進出を決定し、第1軍がその先遣隊として宇宙船で送り込まれることが発表された。この計画は、日本国内では秘密裏に進められ、情報は厳しく制限されていた。外部に漏れることがあれば、ただちに国家の命運に関わる可能性があったため、政府は徹底した監視と警戒を強化していた。

その日、第1軍の兵士たちは、東京に集結していた。戦争の影が薄れ、国民の間には少しずつ平和の兆しが見え始めていたが、宇宙戦争の幕開けに向けた期待と緊張が支配していた。兵士たちは、巨大な宇宙船を見上げながら、胸を高鳴らせていた。

兵士A「俺たちが未来を変えるんだ。戦争の先にあるのは、平和だ。」

兵士B「だが、誰もまだ見たことのない星で、どんな戦いが待っているか分からんぞ。でも、勝ってこそ意味がある。」

その言葉通り、兵士たちの士気は非常に高く、今や何も恐れることはないという強い決意が感じられた。彼らの目標はただ一つ。プロキシマ・ケンタウリbの星を制圧し、宇宙における日本の新たな領土を確保すること。そのために訓練を積み、戦争の傷を背負ってきた彼らは、再びその手で新たな未来を切り開くために戦う覚悟を固めていた。

そして、その中に加藤清政の姿もあった。彼は英科朝の中でも特に重い責任を背負い、名誉をもってこの任務に臨んでいた。彼の顔には、過去の戦いで見せたあの冷徹な表情がなく、代わりに深い決意と覚悟が浮かんでいた。

加藤清政「俺たちが行く先は未開の地だ。だが、恐れることはない。新しい世界を切り拓くのは、俺たちの手の中にある。」

加藤は、宇宙戦争における自分の役割をしっかりと理解していた。彼は、戦術の名手であり、その冷徹な戦闘スタイルで数々の戦局を有利に進めてきた。今回の任務でも、彼がどれほど重要な役割を果たすかは誰もが理解していた。だが、今回は少し違った。彼にとっての最大の戦いは、無限の宇宙という未知の領域に踏み込むことだった。

一方、橘とウィリアムは、今回の戦いには参加しないことを決めていた。彼らにはそれぞれ、宇宙での戦闘に参加することなく、地球での政治的な役割が残されていた。特に橘は、政権を安定させ、宇宙産業と地球の経済を統制する責任を負っていた。

橘「加藤に任せるしかない。私は、ここでの計画を守り抜かないといけない。宇宙での戦闘がどうなるかは、加藤に任せるよ。」

ウィリアム「私も地球に残る。戦争が終わっても、私はまだ新たな戦いが必要だと思っている。」

橘の言葉にウィリアムはうなずきながらも、心の中で新たな未来に向けた戦いが待っていると感じていた。彼にとっての戦いは、戦場ではなく政治の舞台で続くのだ。

その後、約50000人の兵士たちは宇宙船に乗り込み、いよいよプロキシマ・ケンタウリbへと向けて発進する。宇宙船は、最新技術を駆使した強固な構造を持ち、加藤をはじめとする精鋭部隊が搭乗していた。

船が上昇するにつれて、地球の景色がだんだんと小さくなり、青い星が遠くの点となっていく。その瞬間、兵士たちの目に宿る光は、確かな未来への希望を感じさせた。

兵士C「行くぞ、みんな！　新しい世界を築くんだ！」