家を出ると鞄から水と薬を取り出し、口に放り込む。ぺこらには隠しているが、俺は寝不足やほぼ毎日のアルコール摂取で慢性的な頭痛を抱えている。職場は姫の高い声や周りの喧騒がそれをより助長させる為、出勤前は必ず薬を飲む
職場に着くと準備を始め、姫にLINEを返す。
そういえばぺこらの連絡先知らねーな。そもそも持ってるのか疑問やけど。
そんな事を思いながらミーティングに向かう。
「ミナト〜〜来たよ!」「おお、姫!よく起こし下さいました。」
「もおいっつも姫姫って私の名前覚えてる?」
「勿論!〇〇ちゃん」「さっすが!それでこそ私のミナト」
お前のではないけどな?
、、、不快だホストに来る女たちの声って何でこんなにも不快に感じてしまうんたろう、、
そうして業務を終え帰宅しようとしたとき。
「あいつまた、、、してるよな!」
「あいつがNo.1とか何かの間違いだろ」
またか、、仕事中に5回はこんな会話が聞こえてくる。
陰でしかこそこそ言えへんやつらがNo.1なんかなれるかよ。あぁ早く、早く家に帰りたい。
てかもうこんな時間だしぺこらも寝てるか、、
そう思いながら玄関のドアを開けると
奥の方からのたのたとぺこらが現れた。昨日とは違う部屋着を着てることからもうお風呂は済ませたらしい。
「おかえり、不破っち!仕事お疲れ様ぺこ」
少し高くて、でも優しげなぺこらの声は痛む頭にゆっくりと溶け込んでいく。それに不快感もない。同じ女のはずなのに何故だろう
それに、職場とは違う緩く温かい空気に安堵した。
「ありがとうぺこら、ただいま!」
「ご飯温めとくから先手洗ってくれば?」
「ほなお言葉に甘えますわ」
「じゃあそうして来な、はれ」
「wwww」
洗面所から戻るとテーブルには今朝作ったご飯とぺこらがいた。
「あれ?もうご飯食べたよね?別に好きなことしてて良いんよ?」
「だから好きなことしてるぺこ」
「ンハハ、隣居てくれるんか。」
「そんなんじゃねぇよ」
「ん、了解」
そう言ってぺこらの隣に座る。
「いただきます。」
ご飯を食べ始める。
「そういえば呼び方いつの間にかぺこらに変わってるぺこね」
ぺこらが思い出したように問いかけてきた。
「あぁ、何か色々呼んでみた結果ぺこらが1番しっくり来た。」
「へぇ〜、良いんじゃねぇの?」
「そういえば俺もぺこらに聞きたいことあんだけどさぁ、ぺこらってスマホとかって持ってるの?」
「スマホ?あぁあの人間が持ってるやつぺこな?」
「あるといえばあるし、ないといえばないぺこ」
「いやそれはどっちw」
「www まぁぺこーらが住んでる村では、その人の考えてることがわかる言わばテレパシー的なことが出来るぺこ 」
「だから必要はないぺこなんだけど人間の世界に居る時は基本人間と同じ様に振る舞ってるからスマホも持ってる。」
「ま、それも人間の世界のぺこーらの家にあるから今は持ってねぇって話」
「つまり今は手元にないんだ」
「そうぺこ、まぁあんま使っても無かったし」
「じゃあぺこらとLIN〇も電話も出来ないってことよなぁ」
「別に必要ねーぺこでしょww」
「それは、あるやろ!」
「例えば何?」
「例えばあれやこれやだとか」
「意味が分かんねぇぺこw」
「ンハハ、でも俺ぺこらとらい◯したいんだよな。今日出勤したときぺこら今何してんのか気になったけどそういえば知らねーなって思って」
「、、は、はぁ?何言ってるぺこお前〜//」
「にゃはは 照れた?ねぇ」
「うるせぇーぺこ!//」
「wまあ持ってないんならしょうがないか」
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