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「なぁ木兎・赤葦、ツッキーにお兄ちゃんって呼ばれたくね?」
普段なら悪ふざけには即答でお断りしている赤葦だが今回ばかりは違った。なぜかって?純粋に呼ばれてみたいからだ。木兎さんもノリノリで賛同し、今日の自主練終わりに結構することになった
「今日はもう自主練終わりな」
と、計画通りに黒尾が早めに自主練を切り上げた。ちらっと月島を見てみると木兎さんは大丈夫なのだろうかとでもいいだけな目で木兎さんを見ていた。可愛いな
「ツッキーちょっと4人で遊ばね?」
日向と灰羽が出ていったのを見計らって黒尾さんが月島に話しかけた。
「嫌ですけど、ねぇ赤葦さん?」
ここは俺の番かな
「俺は別にいいけど」
心底驚いたような顔でこっちを見ている、まさか俺が黒尾さん側だとは夢にも思わなかったのだろう。
「ツッキーもしかして負けるのが怖いの?」
「……少しだけですからね」
”ナイス木兎(さん)!!”
月島の言葉を聞いたと同時に、黒尾さんが割り箸を1人ずつに配っていく。各々割り箸に書かれたものを見ると、黒尾さんが胡散臭くニヤッとした。
「あ、俺王様だ、じゃあ2番の人が全員(大好きお兄ちゃんと言え!」
「なんですかコレ」
「王様ゲームだけど?」
あ、月島すごーく嫌な顔してる
「……はめましたね?」
ごめんね月島、俺も言われたい
「王様の言うことは?」
“絶対!”
「ッ最悪」
ふと考え込んだと思うと
「心の準備をしたいのでちょっと待ってください」
と、言いどこかに行ってしまった
「お待たせしました」
よし、録音の準備は完璧だ
「てつろー兄ちゃん大好き…だよ」
「あ、死ぬ」
あ、黒尾さん死んだ
「こーたろー兄ちゃんだーいすき」
「ツッキーハグしてもいい!?」
月島待ってこの調子で行くと俺鼻血でちゃう
「けーじ兄ちゃん愛してる」
「我が人生に一遍の悔いなし」
ガラッ
「何してんだ」
声がする方向を見ると烏野のお父さん澤村がいた
「月島大丈夫か?」
あー俺終わったかも
「無理やり(言わ)されて(心が)痛かったです泣」
「……話を聞こうじゃないか」
月島、ごめん許して怖い澤村さん
その後、2人の悲鳴と1人が死んだ顔をして、次の日月島にケーキを、捧げたのはまた別のお話