テラーノベル
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「あおいー!おはよ!!!」
「気安く話しかけんな。」
「あおいー!テストむずくなかった?!俺全然できんかったわー」
「誰が俺の名前を呼んでいいと言った?散れ。」
「あおいさん…?一緒に飯食お?」
「誰がお前なんかと飯を食う。去れ」
……なんで上手くいかないんだー!!
おれは松村あきら。高校3年生!あおいとは小2の時に転校してきた頃からの仲だ!なのにあおいはずっと俺だけに冷たい。どうにかしてあおいを振り向かせたいのだが、何かいい案はないものか…
「あーきらっ!またあおい君に振られちゃったんですか〜?可哀想〜」
「急に背後から来んなよ。察知できないじゃん」
「いや横からだったら察知できんのかよーって話なんだが?!w」
こいつはマナ。ギャルというかなんというか、こいつとは幼稚園からの腐れ縁で、俺の恋愛の師匠だ。
「で?またあおいにアプローチしてたんだ。懲りないね〜」
「当たり前だろ。俺は卒業するまでにあおいを振り向かす。『アオハル』するんだ!!!」
「あおいを振り向かして春が来る。略してアオハルは死ぬ笑」
「師匠〜何かいい案はないんすかー?今日だって見たでしょ?!散れ!と、
去れ!だよ?俺もショックでぴえん〜」
「ギャルになりきれとらんわ。まぁ?1回引いてみるのも手だけどね〜ってか1回引いてみなよ。」
「引いてるうちに俺を忘れたら?!」
「忘れん忘れん。小2の時に転校してきたあおいが目つき悪すぎて誰も近寄んなかったのに今みたいに人気者なのは誰が話しかけたから?
あおいに告って振られたからと言って復讐であおいに付きまとったりして最終的に刺されそうになった所を助けたのは誰?
…全部あんたじゃん。
あきら。自信もっていいはずだって。あおいがあきらを避けてる理由、絶対他にあるはずだって。だって、そうじゃなきゃこんないいやつ誰が嫌っ…」
「師匠?」
「いや!なんでもない!大丈夫!あおいは今なんかー、反抗期!ってか?そんな感じよ!ギャルパワーでなんとかなる!テンションアゲてこ!」
「ふっ笑マナ、そうゆうとこじゃね?」
「言うな言うな!彼ピは作らないといけないもんじゃないんだから!」
「だよな〜。おれもテンションアゲアゲMAXトルネードでいくわ!ありがと!師匠。じゃあまた!」
「だからそのギャル語何?!笑
…危ない。この気持ちは秘めとかないと。」
「あおい!一緒に帰ろーぜ。」
「無理。」
「そんなこと言わずにさー。家近いじゃん。」
「だからなんだよ。」
「あおい変わったよな。小学生まではずっと仲良かったじゃん。中学でクラス離れてさ。昔みたいに仲良くしてくれないの?」
「仲良く…なんて。誰がお前なんかと。お前ヘラヘラしててムカつくんだよ。」
「そうか。お前はもうおれなんかと仲良くしなくても…。みんなと仲良くしたいよな。ごめん。ほんと、、、ごめん。」
もうあおいは、本当に俺を嫌ってるんだな。
「あきらー!ねぇ、あおいとさ!仲良し作戦なんだけど!」
「ごめん。師匠。いや、マナ。もうおれ、諦めるわ。」
「なんでよ。だって!あおいとアオハルするんでしょ?!前みたいに、3人で仲良くなろって話したじゃん!私だって頑張ってあおいと仲良しに戻りたいって思ってる。だからふたりで…」
「だよな。でも、あおいはもうおれたちと本当につるみたくないんじゃないかな、」
「そんなこと。」
「ちょっと頭冷やすわ。」
はぁ、いつものおれだったらこんなことで心折れるはずないんだけどな。
あおいとまた仲良くしたい。そんな気持ち、どこにも届かない。
いや、まだ諦めるには早いかもしれない。もう少し、あと少し、好きでいてもいいんじゃないか。
「ねぇ。あおい。」
「なんだよ。」
「なんであきらのことそんなに嫌うわけ?」
「お前に関係ないだろ。」
「関係ありすぎるんだが」
「あいつがクラスで馴染んでると腹が立つんだよな。無理してんの丸分かり。」
「助けてあげればいいんじゃん。」
「は?俺があいつを助ける?」
「出来んだろそんくらい!あきらはなぁ?!あおいと仲良くしたいんだよ!それは、、、私も同じ。なんで?どうしてそこまであきらを嫌うの?誰のお陰で今ここにいるの?!…お願い。もうあきらを傷付けないであげて。」
「傷付け…?」
「そうだよ!へらへらへらへらしてるあいつでもさ!ああ見えてあきら。あおいの言葉にいつもショック受けてんだよ。覚えてる?私があおいと喧嘩した時さ、あきらなーんにも悪くないのに私ら、『邪魔』つっちゃってさ、あきら1週間落ち込んで学校来れなくなっちゃったじゃん。ね?あおい。あきらの優しさに甘えすぎてんだよ私達。
…あきらのお陰で私達、、、」
「マナ…」
「あきらの事、大切にしようよ。」
俺は佐野あおい。小さい頃から目付きが悪いと人から避けられていた。
別に、友達が欲しい訳じゃない。小学2年の時に転校することになり、ここでも孤立した生活をするんだと思っていた。
「あおい君!好きな食べ物何?!おれはチョコレート!」
「あおい君!こっちこっち!」
―あおい君!
あきらはおれの事をいつも支えてくれた。いつしか、あきらのことを考えるといつも胸が苦しくなる。あきらと話そうとしても感情がコントロール出来なくなって言いたくないことを言ってしまう。あきらはそれでも毎日俺のことを気にかけてくれていた。だが、
―おれなんかと仲良くしたくないよな
この言葉を聞いた時、俺は取り返しのつかない事になったことがわかった。謝ろうとしても体が動かず、あきらは行ってしまった。
『昔みたいに仲良く』
…俺だってそうしたい。
あきらにはこれまで沢山酷いことを言った。明日会ったら今度こそ、勇気を振り絞ってみよう。そうすれば、俺の心も素直になるかもしれない。
「今日は松村休みか。授業始めるぞ」
「今日も松村は欠席っと。」
「ほら、席つけ。授業だぞ」
…あきらは2週間たっても学校に来なかった。
「ねぇ、あんた、あきらになんか言った?」
「いや、」
「休む前の日、あんたあきらに酷いこと言ったね?」
「…へらへらしてて腹立つって。」
「……あきら今頃何してんのかな。」
「謝らないとな。」
「気づくの遅い。あと、私にその調子で話せんなら、あきらの前でも素直になれって感じなんだけど」
「やっぱり、俺さ。あきらと仲良くしたい。」
「うん。知ってた。あんたの顔を見てるとね。」
「俺顔に出てた?」
「まぁ、ギャル舐めんなって感じ」
「それギャル関係ねぇだろ。」
「あきらみたいなこと言うじゃん笑」
「あきら早く帰ってきてよ。」
「えー、松村は、諸事情により転校することになった。」
え?
「ちょちょ、ちょっと待って?!なんで?!あきらは今どこにいるんですか?!」
「マナ、落ち着け。」
「聞いてない!」
「マナ。」
「なんで、なんで冷静でいられんの?!」
俺だって、冷静を保てられない。だが、何がどうなっているのか理解が出来なかった。
あきらがいなくなって1ヶ月が経った。
「席に着けー。今日は転校生が来ている。入れ。」
「こんにちは。今日からお世話になります!転校生の松野あきなです!よろしくお願いします!!」
転校生など興味がない。だが、少し似ている。明るい光が宿ったような笑顔。髪の毛を触る癖。好きなもの。
疑問に思ったまま、1日は過ぎた。
コメント
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わあ…第1話から胸がぎゅってなったよ😭💕 「あおい君!好きな食べ物何?!」って小2のあきらに一気に持ってかれた…!! あきらが冷たくされてもめげずに話しかけるの健気すぎて泣けるし、あおいが実は想いが強すぎて素直になれない拗らせタイプってのがもう…エモすぎるよ!! 最後の「転校生の松野あきな」で「ん?!名字…?」ってなったんだけど!!続きが気になりすぎる!! ここるるさん、素敵な作品ありがとうございます🌸✨