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11章思い出

朝7:00

まひとの手紙がニュースに写っている

写ってる場面は少なく

医療ミスのところだけ

私は今でも世間に公開してもいいのか悩んでいる

意味の無い事だとしても

まひとの事を考えられずにはいられない

昔の記憶が鮮明に蘇る

初めて保育園で会った日

初めて遊んだ日

初めて家に招待された日

初めて家に招待した日

初めて恋に落ちた日

初めてあの人しかいらないと思った日

初めて初めて初めて

私の全てまひとに奪われた

それの事実が心地いい

告白した日振られた日

諦めないと誓った日

振り向いてくれなくて落ち込んだ日

自分の毎日がまひとに関係してると思い出しながら気づいた

まひとに彼女が出来た日

裏でこっそり別れさせた日

それがバレた時

まひとは私の事を叱らず笑った。当時は「やっぱりまひとはあの女と付き合いたくなかった」と何故か思っていた

今覚えば女にも私にも興味がなかったのだろう

喧嘩した日怒られた日

呆れられた日

卒業の日就職の為長い間会えなくなると分かった日

泣いた日

まひとが居ない生活に慣れな日

慣れたと思ったらまひとと本当に会えなくなった日

時間の流れが早く感じる

まひとが死んで余計に

まひとが映っていたニュースが終わる頃には私の思い出話も終わっていた

もうそろまひとの葬儀

これでまひとから解放してされると思う

『いや、まひとは最初から束縛的なことされてないか

ただの妄想か、』

その事実に胸が痛む

あの人に束縛されてなのは

ただの妄想

その事実が嬉しいような悲しいような

よく分からない感情を抱えながらスマホを開いた

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