テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
〜 side ミラン 〜
私の幼馴染の小柳ロウ君
小さかった頃よく面倒を見てもらっていた
ロウ君においでって言ってもらえるのが嬉しかった
最初にちょっと意地悪で冷たく言うのに、絶対私の事は見捨てないし、色んな物事を教えてくれた
だからずーっとロウ君の事が大好きなんだ
学年が違くても時間が合えば朝も帰りも一緒にいた
でも一つ気がかりな事
ロウ君の周りには女の人が沢山いた
ロウ君は気にしてなかったみたいだけど、年上のお姉様達からは私は煙たがられていた
それが思いの外嫌だった
ロウ君は私に女の人がくっついてたらどう思うんだろう?
ふと疑問に思った
幼かった私はすぐ行動に移した
そんな時
私に告白してきた女の子がいた
‥‥丁度良かった
この子と付き合ったらロウ君どう思うかな?
こんな事絶対してはいけない
人を傷つけてまでする事ではない
理性を無くした私は簡単にOKを出し付き合い、ロウ君の前に現れた
ロウ君は私から遠ざかった
彼女との時間を大切にしろって
これって私の望んだ答えだった?
彼女とは1ヶ月もしないうちに別れた
最初から心が無かったんだ
長く持つわけが無い
あれからロウ君との距離がおかしくなった
大人になるに連れ、こんなものなのか
無理矢理そう思うことにした
そして同級生達とつるみ、楽しいこと、初めての事、悪い事を覚えていった
何も考えず
楽しければ良い
楽ができれば良い
そうして俺は半グレになっていた
街に戻ってきた時、ロウ君の事が頭に浮かんだ
今の私を見て何を思うんだろう
もう会わないかもな
でも会いたいな
いつものメンバーとATM強盗してた時、白いパトカーが私達を追ってきた
必死に逃げても無駄だった
車から降り、警察に腕を掴まれる
「‥‥ミラン‥‥?」
「‥‥ただいま、ロウ君」
その顔
蔑みとは違う悲しそうな瞳
私のせいで悲しんでる
でももう戻れないんだ
コメント
2件
うわぁー、ちょう好き! この関係値がどうなるか楽しみです!