テラーノベル
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ナチにてです。
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雨戸で閉ざされた部屋で目が覚めた。
隙間から差し込む光が見え、思わず目を細める。
「…起きたか?日帝」
低く、それでいて柔らかな…聞き慣れた声。
視界の端に、椅子に腰掛けてこちらを見る先輩の姿があった。
いつも通り隙のない姿。
「せん…ぱい…?」
小さく呼びかけると、椅子から立って自分の側へ来る。
そっと俺の額に手を当て、先輩はゆっくりと口を開いた。
「気分は…どうだ」
「痛いところはないか?」
そう言われ、体に意識を向ける。
ズキ、と頭に少し痛みが走った。
「いたっ…」
「少し頭が痛いです」と言おうとした時、先輩が間髪入れず言う。
「頭か?」
言い当てられたことに驚き、少し固まる。
「…どうしてわかるんですか?」
一瞬先輩の顔が歪んだが、何もなかったかのように会話を続けた。
「顔に出ていた、日帝はわかりやすい」
少し違和感を感じた。
気の所為だと思い、部屋を見渡す。
「…ここって先輩の部屋ですか?」
整えられた家具に、壁には大きな本棚。
窓辺には洒落た花瓶まで置いてあり、生活感のある空間だ。
「そうだが、それがどうした?」
何故か少し圧を感じる。
「お前が倒れたからな…俺の家に運んだんだよ」
(そうだったか…?)
思い出そうとすると、また頭が痛む。
覚えのない話や外の状況がわからないこの部屋から察するに…。
おそらく、いや間違いなく。
(…監禁)
そんな言葉が頭を過ぎる。
「日帝?さっきからぼーっとしているが…大丈夫か?」
先輩の声が聞こえ、意識を現実に引き戻した。
「あ…はい、大丈夫です」
もう一度周囲を見渡す。
生活感のある綺麗な部屋よりも、鍵のかけられた扉が気になった。
(一か八か…)
「先輩、俺外に出たいです」
できるだけあどけない顔を作り、何も知らないふりをして言う。
「…あ゙?」
一瞬で空気が変わった。
先輩の怒りが部屋に満ちたのを肌で感じる。
無意識のうちに体が震えていた。
そんな俺を見て、ハッとしたように先輩は怒りを抑える。
「すまない、怖かったか?」
「いえ…大丈夫、です」
どこか暗い空間の中、俺の腹が鳴った。
「腹が減ったか?待っていろ、料理を作る」
まるで「この場所から少し遠ざかりたい」とでも言うように、先輩は奥の部屋へ向かう。
俺以外誰もいない部屋は、気味が悪いほどの静寂に包まれていた。
「どこにも行くな…俺だけ見ていてくれ、日帝…♡」
先輩のそんな呟きは、俺の耳には届かなかったことにした。
起き上がる気力も起きない。
外の状況はわからない。
(一先ず、飯をもらえるのを待つしかないか…。)
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以下作者コメントにつき物語はありません。
どうも!作者の綿毛です!
今回の作品はいかがでしたでしょうか?
ナチスはどうして日帝を…?
日帝はこれからどうする…?
などなど…まだ1話なので謎は深まるばかりかもしれないですね。
これから綿毛と「帰れる予定はありません」をよろしくお願いします!
コメント
4件
貴様…私とホントに同い年か…?今起きたが…最高だ…
もうさ、、、 絵も上手くて小説も美味いとかっ!神じゃん!?ここに神君臨したんだけど!?泣 今日から毎日この小説読むわ、、、ありがとう、、、