諦めた、
つもりでいた。____
『ね〜どっちの色がいいかなぁ?』
そう言って
白とグレーのマフラーを指差し
彼女は俺に問う。
「知るか、自分で選べよ」
女のどっちがいい?なんてもう答えが決まった上で言ってるやつだ。
『え〜…じゃあ白にしよっと!』
ほらな、
最初から決まってんじゃねーか。
レジに向かう凛を背に、俺は店の外で待つ。
何だかんだ一緒に買い物に来ている。
まあ、暇だったし、行く場所は決まっていなかったし。
暇つぶしができてちょうどいい____
それに____
コツコツコツ…
『荼毘さん!ありがと〜』
そう言って戻ってくる凛。
『ねッ見てっ!可愛い?』
そう言って、買ったばかりのマフラーを巻いて
ニコッと笑う____
凛は肌が白い。
今日の凛の服は、全身白やグレーといった淡い色に統一されていて
柔らかい表情で、ふにゃりと笑う彼女には
ピッタリの白いマフラーだ。
似合ってる。
可愛い。
「…いんじゃねーの」
そんな事、言ってやらねーけど。
『なにそれ〜〜
ちゃんと可愛いって言えよ☆』
コツンと拳でパンチし、ニシシと無邪気に笑う凛____
…。
諦めた、
はずなのに。
「可愛い」
『へ?///』
ポスッ
凛の肩に顔を埋める。
そして
耳元で
「ほんとお前は可愛いなァ…凛」
囁き
カプッ
耳を噛んでやった。
『なッ〜〜///』
「さ、次はどこ行くんだ〜?」
何事も無かったように、歩き出す俺。
『ちょっ!///なによ!!さっきの!!///』
そう言ってズンズン後ろから歩いてくる凛。
あ〜可愛い可愛い可愛い可愛い。____
「あ〜?口が滑ったんだよ」
『え!?なんて言った?聞こえないんだけど!』
知らねぇよ。
あーあ、
ほんと。
たまたま、に感謝だな?
コメント
2件
今回も最高すぎる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!続きをいつまでも楽しみに待ってます!