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国連病みの続編にございます!前話のbadEndを見てからを推奨させていただきます!
あと実は私いままで少しスランプは行ってて、やっと今回少し抜け出せたのでどうぞ!
ざばっ
そう、微睡みの夢から引き上げられたような感覚がした。
行かなきゃ、行かなきゃ…
そうおもうのに、体が動かない。
デスクの端を掴んでふらふらと立った。まるで僕ではないみたい。いや、普段から僕は僕じゃなくて私として行動してきたはずだ。だけど、だけど…これは…僕なのか、?
それから階段を上って、リビングの方で水を飲んで、玄関の方へ行ってみる。だけど、ふと時計をみれば、秒針の進みが早すぎるような気がした。いや、自分が遅いのか
「…あ…」
リビングから出るドアの少しの突起につっかかり、思いっきり転けてしまった。
腕の傷からまた、血がだらだらと出てくる。痛みはあまり無かった。でも、
「動けない…なぁ…」
掠れた声がなにもない家に響く。自分の息の声が思った以上に耳元の近くに聞こえて、どうしようもなくやるせなくなる。
折角、先程起きてやったと言うのに、また眠りにつくことになるとは。重く、目蓋になにかがのしかかった気がした。
ここで眠れば、もう、何もかもから離れられる気がした。
「…最近、国連見てねぇな、」
…ふと、親父とカナダとで会社へ行く途中、思ったことを呟いた。
ここ最近、国連をみかけない。無断欠勤とあのクソヤロウ言っていたが実際どうかはわかっていない。
確かに心配だね、とカナダも眉をひそめた。
「そんなに不安なら、よりますか?国連さんの屋敷へ」
国連の屋敷、それはイギリス、カナダ、アメリカ宅から会社へ向かう通り道からすこし外れたところにある。寄ろうと思えば寄ることが出来るのだ。
「……寄ってみるか」
何処と無く、喉がからからと乾いて、もう二度と潤わないような、心の奥でなにか欠けて、もう二度と埋まらないようなそんな気がした。
…きぃっ、とその屋敷の扉は開かれた。錆びた鉄の匂いがむわりと辺りを覆い尽くす。
「…んだよ、この匂い…」
真っ先に口を開いたのはアメリカだった。
検討はとうについているだろうに。
そう、イギリスは思った。
やけに回りくどく物を言う。…まぁ、こういうことをズバズバという方がおかしいか。
などと関係の無いことをぐるぐると巡らせながら眉を歪め薄暗い屋敷の廊下を見つめた。
「行く…?」
そうカナダが一歩前へ出て振り返る。
珍しく険しいかおをしたアメリカは、小さく頷いた。しかしその頷きには決心やら覚悟やら…色々なものが含まれていたようにカナダは思う。
イギリスもアメリカのあとに諾といった。
…進んだ先、そこにいたのは血にまみれた国連の姿だった。
「国連さんッ!!」
そう病室の扉を勢い良く開けたのは日本だった。珍しく走ったのか息をきらしていた。
そこに集まっていたのは常任理事国とG8。アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、イタリア、フランス、中国、日本、ロシア。珍しく全員が真面目な顔をして揃っている。そんな9国に囲まれていたのは紛れもなく国連だ。
「…………心配をかけましたね」
長い沈黙の後に、気まずさゆえか国連は口を開いた。
「そんな、そんなことないんね!国連さんは、だって…」
そう即座に反応したのはイタリアだった。しかし言葉が詰まる。心配したのは本当だし、いいかけたこともなんとなし予想はつく。
しかし、それを口には出さなかった。いや、出せなかったが正しいかもしれない。言い返す気力がなかったのだ。国連が倒れたときいた時点でかなり精神がまいっていたのは一目瞭然であったのだから。
「…あまり野暮に聞くことじゃないかもしれませんが、、なぜこんなことを?」
うやうやしく、イギリスが訪ねる。それに少し間をおいて、目をふせて国連は話し始めた
「…わたしには」
私には望みを託されていた。国際連盟が第二次を防ぐことができなかった。「だからこそ。次こそは、」、そういう思いが集い生まれたのが私、国際連合。
しかし、私はまだまだ若い。皆さんと比べればこれっぽっちしか表に立っていない。
それでも頑張ってきたつもりで、進んできたつもりなんですよ。
…だけどね、知っている通りです。世界平和はいまも実現されていない、
約束したのに。平和にするために私は生まれてきたと言うのに。
こんなの私の存在価値はない。
浅はかながらそう考えてしまったんです。
「…長くなってしまいましたね」
そう国連は話を締め括った。沈黙が流れ、数十秒?いや数分たったかもしれない。ドイツが、でも、と言った。震えた声だった。
「平和を実現するには、時間がかかりますよ。まだできていなくても…_」
いつかできるはずだ。
そういうことを言おうとしたのはわかった。けれどそれは、国連の言葉に遮られたのだった。
ー もう辛いんだよ、僕 ー
僕と言う一人称、聞きなれているはずなのに幼く感じられる声。
もう辛いのだと、自分も苦しいのだと
諦めたいのだと 、目をそらしたいのだと
苦しむ声ばかりが耳に届くのだと
もう聞きたくないのだと
そう彼は語った。
ぽろぽろと涙を流し喘ぐのを押さえている彼は、いつも二百近い国々をまとめあげているとはとても思えない。酷く幼かった。
「…国連」
そう、アメリカが声をかけた。目線が合うようしゃがみこみ頭をポンと撫でた。
「俺はお前に色々と任せすぎたな。辛くなるのだってそりゃそうだ、ポンと出てきて仕事を頼んでこなして…大きな問題だもんな。 」
いつもはしゃいでいるような、そんなアメリカとは思えないほどその声には優しさが溢れていた。
「…そうですね、私から見れば国連さんはまだまだ子供なんですから」
「我から見たら全員子どもアルよ 」
日本と中国 も微笑む。
「僕も、いつも書類とか遅くなっちゃってるし…迷惑かけちゃってたよね」
イタリアはその後にありがとう、と付け加えた。
「平和の実現の難しさ、それを俺たちは身をもって知ってますから、もっと頼って良いんですよ」
ドイツは珍しく笑う。
「あー…俺も、迷惑かけてわるかった」
ロシアは少し恥ずかしかったのかそっぽを向きながら言う。
「他の国の特徴とかも把握してくれてて…それを考慮した上の行動とっててくれて…本当にいま考えたら国連さんすごいよね」
フランスはふと考え直して目を煜かせて言った。
「他の国のいざこざとかも解決しようって動いてくれて…本当にありがとう」
カナダも感謝を心のそこから伝えているようだった。
「でも僕は…」
ー 国連さん ー
いつもありがとう/な/ざいます !!!
こんな僕で…いいの?
いいに決まってるだろ?
よくないって言う方が逆にいないと思うんね!
国連さんはいつも頑張ってらっしゃるのは私たち皆見てきていますから
次は一人に負担が行かないように考え直さなくちゃね!
さ、そうと決まれば話し合わなくちゃ!
嗚呼!どうすれば負担を分散できるか、だな!
………嗚呼、僕は何をそんなに不安がってたんだろ
また明日、みんなと笑える気がする
happy end また明日、またみんなと、
コメント
4件
国連さぁぁぁん! ハッピーエンドで良かった、、、