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「ねぇくるみちゃん、ここのお風呂ジャグジーになっちょるんよ」


風呂場にくるみが来たついで。


せっかくなので〝イチャイチャ甘々バスタイム作戦〟実行のため、風呂場の性能について売り込みを開始した実篤さねあつだ。


「ジャグジー?」


実篤に誘われるままくるみが浴室内に入って来て、お湯が溜まりつつあるバスタブ内を覗いて、

「わぁ、ホンマじゃー。うち、ジャグジー大好きなんっ♥」

と、嬉しそうに瞳をキラキラ輝かせる。


意外に好感触らしいくるみの様子に、実篤は内心ホッとした。


それでねほいでね、そこに置いてあったカゴん中に泡風呂用の入浴剤も見付けたんじゃけど」


実篤が、脱衣所に置かれたアメニティグッズの入れられた編みカゴの中からピンク色の袋を振って見せたら、くるみが嬉しそうに駆け寄って来る。


「きゃー、入浴剤でイチゴの香りとか……珍しゅうないですか?」


実篤の手から入浴剤を受け取ったくるみにキャイキャイ言われて、実篤も(そういや、フルーツなら柑橘類が多いよな)と思う。


「フルーツ以外でよくよぉあるんはバラとかカモミールとかラベンダーとか……森の香りやらでしょうか。うち、ミルクの香りとか桃の香りも結構好きでしょっちゅう探すんじゃけど……イチゴは初めて見ました」


言いながら入浴剤の袋をめつすがめつするくるみに、

「言われてみたらホンマ変わり種じゃね」

何の気なしに言ったら、「じゃけど……これはこれで美味しそうでええですね」とニコニコされた。


(うん、甘い香りのする、絶対美味しいって思うわぁ)


ご機嫌なくるみを見てそんなよこしまなことを思っているだなんて、口が裂けても言えないなと思った実篤だったけれど。


「うち、イチゴの香りの実篤さん、美味しそうで食べてしまいたくとぉなりそうですっ♥」


実篤が言えなかったことをさらりと言って、くるみがクスクスと笑うから、ギリギリのところで踏みとどまっていた実篤の理性がとうとうポン!と弾けてしまった。


「くるみちゃんっ」


目の前のくるみをギュッと腕の中に抱き締めると、性急に愛らしい唇を塞ぐ。


「あ、んっ、実篤、さっ……」


入浴剤を手にしたまま胸元にギュゥッとしがみ付いてくるくるみが可愛くて堪らなくて、気持ちがどんどんたかぶってしまう。


風呂にお湯が溜まる音を耳の端に聞きながら、実篤はくるみの身ぐるみをどんどん剥がしていく。


今まで女性と付き合ってきて、ここまで実篤の方から積極的に相手の服を脱がしにかかったことはない。


くるみが相手だとヘタレわんこの実篤は、時折ほんのちょっとだけ狼に変身できるのだ。


キスをしながらあっという間にくるみを下着姿にしてしまったら、「うちだけこんなん……恥ずかしぃっ」と抗議されてしまった。


「ごめん」


腕の中のくるみを離したくなくて、片腕に抱き締めたまま自分も着ているものを乱暴に脱ぎ捨てる。


本当なら脱衣所に用意されたカゴの中に綺麗に畳んで入れておくのがいいと分かっていても、そんなゆとりなんてないと思ってしまった実篤だ。


せめて風呂上りに濡れた身体で踏んだりしないよう、(行儀悪ぅてすまん)と思いながら、足でササッと風呂場の入り口からお互いの服を遠ざける。


痛いぐらいに張りつめた下腹部の怒張が、くるみの地肌に触れてますます固く存在を誇示した。


無意識小悪魔発動だろうか。くるみが、まるで誘うみたいに実篤のそこを小さな手でスリリ、と優しく撫で上げた。


「んっ、くるみちゃっ」


その刺激にビクッと身体を震わせると、実篤はくるみのショーツのクロッチ部に手を伸ばす。


そこは、布越しでも分かるぐらいしっとりと濡れそぼっていた。


「まだそんなにそんとに触っちょらんのに……。キスだけでこんなにこんとに感じてくれたん?」


チュッと額に口付けながらスリスリと布越し、ツンと勃ち上がった小さな花芯を撫で上げたら、くるみが「ひゃ、ぁっ」と小さく吐息を漏らして実篤にしがみついた。


「だって……こんなん、久々じゃ、け。……仕方ないん」


可愛い言葉とともに、うるりと情欲に潤んだ瞳で見上げられたら堪らないではないか。


「俺も、もうはぁ、限界……」


そういえば、ホテルに備え付けのゴムはベッドサイドではなかったか。


そう思った実篤だったけれど、大丈夫。

自分が用意したやつがカバンの中に忍ばせてある。


(ってそれもベッドの方あっちじゃったわぁぁぁ!)


何とも格好がつかないのを感じながら、実篤はくるみに提案する。


「ね、くるみちゃん。風呂が溜まるまでの間、ベッドでイチャイチャせん?」


言いながらくるみの手から入浴剤の袋をスッと抜き取ると、洗面化粧台の上に置く。


「ベッド……?」


トロンとした表情のくるみを有無を言わさず横抱きにすると、実篤は大股でベッドを目指した。



***



脱衣所でお互い下着のみと言う格好になっていたから、ベッドに移動してからはさほど労せずして肌と肌を触れ合わせることが出来た二人だ。



「ぁんっ、実篤さっ。胸ばっかり……赤ちゃんみたい、っ」


眉根を寄せてくるみが抗議してくるけれど、仕方がないではないか。

実篤は、本当に久々に大好きなくるみのたわわなおっぱいに触れることを許されたのだから。

実篤は元々女性の身体では胸が一番好きなのだ。夢中になるな、と言う方が無理がある。


「くるみちゃんじゃってココをいじられるん、嫌いじゃなかろ?」


何だか悔しいのでハムッと先端ごとくるみの柔肉やわにくを思うさま頬張ると、硬くしこった可愛い乳首を舌先で転がすように刺激しながら上目遣い。堪らないみたいに実篤の髪の毛を掻き乱すくるみをじっと見上げた。


「やんっ、咥え、たまま……喋らんでっ」


くるみが快感に身体を震わせるたび、寂しそうに揺れるもう一方の胸も手のひらで包み込むと、愛らしく天を向いた先端を指先でピンッと弾く。


「こっちにはまだ触れちょらんかったのにこんなにかとぉして。触って欲しゅうて期待しちょった?」


「やっぁ、んっ」


途端、くるみが目端に涙を浮かべて実篤の髪を掴む手に力を込めた。


「ね? ちゃんとうて? くるみちゃんもココに触られるの、好きじゃろ?」


どうしてもここに触れられるのは嫌いじゃないと……。いやむしろ好きなのだと……。くるみの口から言わせたいと思ってしまった実篤だ。


意地悪く、ツンと勃ち上がった小さな果実を執拗に責め立てたら、くるみが「実篤さ、んのっ……意地悪っ」と吐息を熱っぽく漏らす。


(そりゃあ意地悪にだってなるいね


自分ばっかり夢中だと思われるのは悔しいではないか。


実際そうではあるのだけれど、くるみにだって少しぐらいは実篤に触れられたくて我慢出来ないと縋り付いてほしい。

社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味!?

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