🎲「ローレン口開けて…」
聞きなれないリップ音が鼓膜を揺らす中、ローレンは鼻先から生温かいものが流れている感覚を覚えた。
葛葉は流れてくる赤く温かい液体がローレンの唇を渡るとその液体も一緒に舐め始める。
🗝「まぁッ…んぅ」
🗝「ん…//」
葛葉はローレンの腰に手を回し唇を離す。葛葉の唇には透明な糸がチラチラと光っており、より一層ローレンの心拍数を上げる。葛葉は、ローレンの唇に着いている血を拭う。ローレンは緊張と恥ずかしさで顔を合わせられないまま流れに身を任せる。ローレンをベッドに座らせ葛葉はローレンの頭に手を回し下を向かせる。
🎲「鼻、抑えてて」
葛葉がポケットから出したハンカチを渡し、ローレンはギュッと鼻を抑える。
その間葛葉は露出されているローレンの肌を隠すようにシャツのボタンを留めていく。
乱雑に置かれたベルトを手に持ち、ローレンを立ち上がらせる。包み込むように腰に腕を回し、ベルトを巻き付け、一番奥の穴に金具を差し込みギュッとベルトを手前に引っ張る。
🗝「わ!?」
ローレンはその衝撃に引っ張られ葛葉の胸にもたれてしまう。
🎲「ごめん…きつかった?」
🗝「だ!…大丈夫、」
びっくりしてローレンは声が裏返り、何故か鼻血がドクドクと流れ出る。
葛葉はゴムを咥えローレンの髪の毛を手ぐしで整える。慣れない手つきで髪を結び、ベッドに落ちていたネクタイをシャツの襟に引っ掛けスルスルと結んでいく。
🎲「イブとふわっちが待ってるらしいから行くか… 」
そう言いローレンの手を繋いで保健室から出ていく。体育祭は既に終わっており、静かな廊下が少しむず痒く感じた。校門にはいつものメンバーが揃っており何となく葛葉の手を離した。
🥂「焼肉行くから早くぅー」
🗝「焼肉まじ⤴︎」
ローレンはベースを背負っている相田にお礼を言い、お馴染みのこの重さに安心する。
🗝「うわぁー食った食った!」
🗝「もう食べれん…」
💧「そんな細い身体のどこにあの大量な肉が入ってんのw???」
🗝「胃の中⤴︎w」
そう言いながらローレンはケラケラと笑う。
お会計を済ませ解散しようとした瞬間、ローレンは声を荒らげる。
🗝「はっ!!」
🗝「ベース忘れた⤴︎?!」
みんなが一斉にローレンの方へと振り返る。
🥂「え?」
💧「ちょ、なんで持ってない?ww」
相田「ローレンまじかぁ…」
みんなが呆れ顔でローレンを見つめる。
🗝「ごめん、店まで引き戻すから先帰ってて〜」
ローレンは手を合わせ申し訳無さそうにそう言い、颯爽と走っていった。
相田「あっおい気をつけろよ!!」
💧「あいつ一人で大丈夫か?」
イブラヒムは夜遅くにローレンを1人にするのは何かと不安があった。
🥂「……俺早く寮帰らないとやばい鬼寮母さんに怒られる泣」
不破湊の顔が青くなる。
💧「あっヤバくね」
💧「葛葉とふわっちは門限やばいから先帰ってて、相田も。俺ロレの後追ってくる。」
そう言うと葛葉が突然イブラヒムの腕を掴む。
🎲「いや俺行くから先帰ってて」
💧「…葛葉がロレのこと好きなのは知ってるけど門限どうすんの?」
相田「んっっっ?!」
🥂「仕方ないな」
🥂「外泊届け俺が出しといてあげるから、葛葉行ってきな」
🎲「不破湊、お前…」
絶対なんか奢るから!と付け加え葛葉はローレンを追いかけて走っていった。
💧「あいつ俺に嫉妬すんなよ。」
🥂「まぁまぁ笑」
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