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プロローグ 『一色』
どれほど待ち望んだだろう、今この瞬間を。
『歩け』
看守が僕にそう命令する、僕は断頭台の階段を登る、盲目だから今、周りがどうなっているのかはわからない、
してもしなくても、見えないから一緒ということで、僕が希望して目隠しはしてもらっていない、階段を7段、8段と登っていき、13段目を登り切った、見えないのだが、目の前に断頭台があるらしい、
たくさんの人が見ているのだろう、たくさんのヤジが聞こえる
『快楽殺人者を殺せ‼️』
きっと、たくさんの人の声が、憎悪が、死者の魂が、一つの色となって、僕の心を満たしていく、
僕はそれだけで幸せだった
だから特に未練などもなく、断頭台に首を置くことができた。
『最後の言葉は?』
『〜〜〜〜〜』
『執行‼️‼️』
斧で断頭台の刃を繋ぐロープが切り落とされる、刃が僕の頭を貫通する数瞬の間、
僕は走馬灯を見ていた….