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明那side
あぁーやっと学校終わったぁ
ふわっちと一緒に帰れるー!
俺はふわっちと一緒に下校する時間が
至福の時間となっていた
うきうきと帰りの支度を始めると
ピコン
誰かからLINEが来た
誰だろ
中を見るとふわっちから
“用があるから先帰っておいて!”
とLINEがきていた
なんだろ…珍しいな
“用ってなに?”
思わず聞いてしまった
だって高校に入ってふわっちが俺と一緒に帰らなかった日なんてなかった
だから妙な違和感というか、
“先生に呼び出されただけ!”
あの真面目なふわっちが先生から呼び出された?
俺の心の疑惑はつもりつづける
何を隠してるんだ?
“本当に?”
追加でメッセージを送信する
しかし、電源を切ってしまったのか
そのまま既読はつかなかった
心配だな…大丈夫かな
まぁ、仕方ない今日は一人で帰るかー
さっきまで上がっていたテンションは一気に冷め
俺はとぼとぼと靴箱へ向かう
その途中、二人の女子がキャッキャッと騒いでいた
なんだ?
「やったね!」
「〇〇ちゃん不破くんとうまくいくといいね!」
ん?なんだ?ふわっち??
「てか体育館倉庫で告白とか青春だねー」
「付き合えたら私達なんか奢って貰わないとね笑」
そう言いながら一人の女子が指に鍵をかけてクルクルと回す
え、ふわっちが体育館倉庫に…?
嫌な予感がする。
それにあの鍵って、まさか!
『 ねぇ!』
俺は切羽詰まる様子で女子に声をかける
「な、なに?」
『 その鍵、!なに?』
「え、これは体育館倉庫の…」
やっぱり、思った通りだった
『 その鍵貸して!』
「え、でも…」
『 いいから!!』
俺は半ば強引に女の子達から鍵を奪い
体育館倉庫へと走った
間に合え!間に合ってくれ!!
バンッ
『 ふわっち!』
[ハッヒュッ…っ、ッ]
「っ!」
扉を開けると
ふわっちの上にまたがる女子と
涙や汗でぐちゃぐちゃの状態のふわっちがいた
『 っ!離れろ!』
俺は女の子をふわっちから引き剥がし
ふわっちの元へと駆け寄る
『 ふわっち!落ち着いて!しっかり!』
[…ハッヒュッ、はぁーっ]
ダメだ…声が届いてない
俺はふわっちを抱きしめ、背中を撫でる
『 落ち着いて、怖くないよ。俺がいるから』
ふわっちの体は尋常ではないほど震えている
それに今までにないほどの汗と涙で
ぐちゃぐちゃになっている
どうして、どうしてこうなったんだ
俺は無意識にふわっちの近くにいた女子を見る
「な、なんで、こっちをみるの…?」
「わ、私、何もしてないもん、」
『 じゃあ、またがってたのは何?』
「あ、あれは、別に!そのくらいいいでしょ!」
『 ふわっち、嫌がってたでしょ!?』
「でも…」
『 ふわっちは、女性が怖いんだよ!』
言ってはいけないことかもしれない。
それでも、許せなかった
こんなに頑張ろうとしているふわっちが
克服しようとしているふわっちがおられるのは
許せない。
「女性が怖い…?なにそれ、そんなのおかしいよ!異常だよ!」
は?
『 異常なのはどっちだよ』
俺は女子を無視して
ふわっちを保健室へと連れていった