「これから古代語の解読を始める。」
「今配った用紙に書かれてある事を解読しろ。スマホや辞書を使っても構わん。ただし、上級生に聞くとかはなしだ。」
「スマホ使えんなら余裕じゃん」
「マジグルで調べれば一発っしょ」
「制限時間は10分だ。調べ物してるフリをしてサボるなよ」
早々にスマホを取りだして調べだす。学園長から渡されたスマホはは電話するくらいしか出来ないので監督生は自力でやるしかないのだ。あのクソ鴉め、と心の中で毒を吐きながら伏せられてある用紙をめくり、目を通す。
「…あれ?」
そこに書いてあったのはなんと慣れ親しんだ母国語、つまりは日本語だった。『1月 10日 天気:はれ 今日は、お父さんとお母さんとかいものにでかけました。テレビでみてずっとほしかったおもちゃをかってもらいました』と拙い字で書いてあった。文面からして小学一年生くらいの日記だろう。周りの生徒はは?調べてもわかんねぇってどゆこと?やらこんなん無理だろ!やらクル先意地悪すぎ!やら言っていた。監督生は困惑した。こんなんが難しいの??嘘でしょ???と。
(……ま、いっか。とりあえず分かるなら書いちゃお。)
周りがうんうんと首を傾げる中、監督生だけはスラスラと書けていた。
「stop!!番号順に教卓へ置け。」
「……ふむ。大口叩いていた割には正解がな……ほう?ユウ、これはお前のだな?どうやってわかった?」
「え?えっと…これ、母国語なので普通にわかるんで「それは本当か!?」ヒィッ!?あああの、顔、顔が近いです」
「それは本当なのか?」
「無視……はい、本当です。」
「これを読めるか?」
「あ、はい…ってこれ君が代じゃん。なんで日記に国歌書いてんの??」
「国歌?これは歌なのか?」
「そうですけど…」
「𝐺𝑜𝑜𝑑」
「発音めっちゃ綺麗ですね」
「仔犬、こっちへこい」
「へ?」
「お前ら、今日は自習だ!大人しくいい子にしてろよ」
「……もしかして、私、またなにかやっちゃいました?」
コメント
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初コメ失礼します。 たまたま流れてきたので見てみたのですが想像の2倍面白かったのでできればですが続きをお願いします🙏🙇♀️
続きだ✨今回も最高!!!!!