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ー夜の公園ー約束の時間
【……に……ているの?】
ぅわっ!蓮は驚く。
イヤホンを外して顔を上げる
目の前には紫苑が立っていた。
クスクス 。あどけない笑顔
〖そんなに驚かなくてもいいじゃん。
何聞いてたの?〗
「自分の好きな曲。カスタマイズしてあって」
〖へぇ。聞かせて。〗
蓮はイヤホンを紫苑に渡す。再生〈コツン〉
🎼.•*¨*•.¸¸♬🎶•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪
紫苑は目を閉じて世界観を味わっている。
〖ん。いい曲だね。これどっかで
聞いたことあるかもだけど…。
誰だか分かんないや。〗ありがと。と言って
蓮にイヤホンを返す。
ーやっぱ俺らのこと知らないんだー
蓮は少し悲しい気持ちになる。
「歌ってるのSnowManっていうの。
曲名はSecret Touchって曲」
〖へえ。そうなんだ。SnowMan。
…じゃこれからどんどん活躍するね。〗
「へ?なんで?」目を丸くする蓮。
〖だって冬がくるじゃん、
SnowManなんでしょ?雪男〗
………(え?この娘、天然?)
「…フッ …ハハハ。面白いこと言うね
😂💦爆笑ꉂ(ˊᗜˋ*)」蓮はお腹を抱えて笑った。
(๑•́ ₃ •̀๑)モゥ…
(面白い事言ったつもりじゃないんだけど…。
笑ってくれるならそれでいっか。)
〖笑ってるほうが蓮くんに合ってる。〗
紫苑はテレビを見ない。
今を生きるので精一杯の苦労人だった。
早くに両親を亡くし、母方の親戚に
育てられたが、高校卒業と同時に働きに
出て 一人暮らし、
バイトを幾つも掛け持ちしながら
生計を立てていた。
けれど ツライと思ったことは無かった。
歌が好きだったから。
🎶初めてさ~〇〇〇〇ー🎼.•*¨*•.¸¸♬🎶•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪
紫苑はSecret Touchを歌い出す。
1度聴いただけなのに心地よいフレーズ。
蓮はその歌声にドキッとする。
(キー替えて自分の歌にしてる。しかも上手い)
「歌 好きなんだね。しかも上手いし驚いた」
〖うん。好き。私には歌しか無かったから…。
私ね、小さい頃に両親亡くして寂しくなると
歌って気持ちを紛らわせてた。
誰も来ないから良くひとりで
ここで歌ってたの。〗寂しそうな紫苑の笑顔に
蓮は少し顔を背けた。
(ツライ経験をしてきたんだ。この子も…。
気になった理由が何となくわかった気がする)
ー続くー