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恋 の 戦 。

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恋 の 戦 。

13 - 溶心。

♥

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2023年11月21日

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13 溶心。






「帰るか」

「雨酷いし、送ってく」


『……はい』




渡辺先生の車じゃなくて校長先生の車だった。


ちょっとタバコ臭い。



「どうぞ。」

『ありがとうございます…』




開けられたドアは助手席ではなく、後部座席だった。




「…家、誰かいるのか?」

『妹と母が』

「なら、安心だな。」



もし、2人がいなかったらどうなってたのかな。










それから、何事も無かったかのように、

時間が進み、時間だけが進み、

進みすぎのように、時間が過ぎ

渡辺先生と関わることは無かった。







そして、卒業式。




みんな、最後だからって渡辺先生にサイン貰いに行ったり、手紙あげたりしてた。



一応、手紙だって書いてきたけど、あげられないや。



けど、最後なんだから、話したい。



「○○ー!」


渡辺先生と仲良くなる前から居た、唯一の友達。紗英。(さえ)


『んー?』


「しょっぴーにサイン貰ってきた!?」


『貰ってないよ、ふふっ』


「えー!!もったな!行こ!」


『え?嫌だよ』


「なんでよ、前はあんなに仲良かったじゃん」


『それとこれとは別なのー』


「何それー。じゃあさ、一言だけ」

「名札に言葉書いてもらいなよ。」


『言葉?』


「書いてもらってるよみんな。」


『……じゃあ、貰おっかな、』


「よし!行くぞ!!」


『うん、ふふっ』



ありがとう。紗英。

先生から貰う、この言葉が、

きっと最後になるね。







『渡辺先生、!』

『言葉、ください。』


「ん、わかった。」


『ありがとう、、ですか』


「そう」


『ありがとうございました、』


「こっちこそ、今までありがとな。」



今まで、なんて。

ありがとう、なんて。

言わないでよ、さよならみたいじゃん、


いや、、さよなら。なのか、




さよなら。大好きだった、

まだ、好きな先生。






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