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『リコリス!』
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テンくんの口調ブレてます;;
文拙いです
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「ぼちゅ、お疲れじゃん」
ぼちゅと呼ばれる男は、Mad Townのギャング、リコリスの所属の小柳ロウであった。当初、彼は警察だったが色々ありギャングの道を進んだ。久しぶりのギャングとあり、不安だったがエクスと叶のおかげで、今となっては街一番のギャングになっていた。
「ん?別に?気にすんな」
「素直じゃないんだから〜ぼちゅ」
本当はボスになるつもりではなかった。だが、メンバーからの期待や希望で了承してしまった。最初は不安だったが、メンバーはとても優しく、聞き分けの良い子で、責任感があって、俺がボスじゃなくても良かったんじゃないかと思うことは多々あった。
俺は別に、優しいとは自分で思ってないし、意志強いし、没頭することが多いし、まとめるの苦手だしでボスとしての立場には不向きであった。そんな俺でも、メンバーは優しくしてくれて、「小柳ロウがボスで良かった」って言ってくれて、期待に応えるしかなかった。メンバーが優秀なのに、俺が優秀じゃないと他からどう思われるのか。だから、誰よりも勉強して、絆を壊れないように、大切に頑張ったのに、それでも抜けてしまう人はいた。その場では、ボスらしくまた戻ってきてもいいと笑顔で、さよならをしたが実際は泣きたかった。抜けていくのを止めたかった、行かないでって言いたかった。けど、言ってしまえばボスでは無いから。そう自分に言い聞かせ、最後のMad Townまで完璧でいようと思った。
「ボスは、リコリスのことどう思ってる?」
「んだよ、…………最高のメンバーだよ。」
「ほんとに?そー思ってる?」
いつものお前じゃないじゃん。いつもなら、ふざけて流してくれるのに、何?今日は、なんでそんなに俺の気持ちを知ろうとするの。
呼吸が乱れる。完璧だった俺が、崩れる感覚が襲う。やだ、嫌われたくないと思うが、今ここで本当のことを言えば楽になれるのだろうか。わかんない、分かんないけど、こいつなら。
「自信ないんだよ、ボスの立場に。俺みたいなやつがボスなんて…もっと他の人がいいと思うけど」
「そんなこと言うなよーーーー!ボスはボスなの!
みんな、ボスのこと好きなの!」
やべ、泣きそ。
俺が間違ってたんだ。俺がみんなを避けてたことに気づけば、先程の悩みはまるで風のように一瞬で消えていった。
「テン……ありがとな」
残り数時間でこの街は終わるが、楽しもうと思う。こいつと、いやリコリス全員で。
「ぼ、ぼちゅ、呼び捨て…!」
「ぼちゅやめろ!」
「wwwねぇ、ボス、やっといたら?あれ」
やっぱリコリスが好きだわ。いや、この街が最高に好きだ。気持ちを切り替えテンの呼び掛けに、俺は無線でみんなに言う。元気よく、後悔がないように。
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