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最終話 なんか全部終わった
迷いの森を抜けた翌日。
黒猿龍とエビフライポテトはまだ少し光っていた。
「いつまで光るんだろうな」
「知らん」
すると突然、空が真っ赤になった。
ゴゴゴゴゴ……
遠くの山が割れ、巨大な城が現れる。
城の上には黒いマントの男。
魔王だった。
「フハハハハ!! 世界は我のものだ!!」
声が世界中に響く。
「魔王じゃん」
「魔王だな」
二人はとりあえず城へ向かった。
⸻
魔王城。
門を開けると、そこには魔王本人がいた。
「よく来たな勇者たち!」
「誰?」
「魔王だ!」
「ああ」
反応が薄かった。
魔王は少し傷ついた。
⸻
「くらえ!」
魔王が巨大な闇の魔法を放つ。
だがその瞬間、
ピカーーーーッ!!
森で食べたキノコの発光が最高潮に達した。
「ぐわあああああ!! まぶしい!!」
魔王は目を押さえて転げ回る。
実は魔王は強い光が大の苦手だった。
⸻
「今だ!」
黒猿龍が近くに落ちていた棒で頭をコツン。
エビフライポテトが額をペシッ。
魔王はそのまま倒れた。
「負けた……」
世界最短レベルの最終決戦だった。
⸻
その後。
世界中で祝賀会が開かれた。
王様は二人に莫大な財宝を与えようとした。
「いらん」
「持って帰るの重いし」
二人は断った。
⸻
数日後。
二人は元の村に戻る。
広場で寝転がりながら空を見上げる。
「結局、世界救ったな」
「そうだな」
「明日は何する?」
「寝る」
「俺も」
平和になった世界で、
二人はいつも通りゴロゴロ過ごした。
そして誰も知らない。
世界を救った理由が、
ただ暇だったからだということを。
完全完結。終わり。
コメント
1件
「最終話…これで終わりなんだ!」って驚きつつ読み終えました(笑)。魔王戦がキノコの発光で一発KOとか、勇者なのに「暇だったから」旅してたオチとか、全部のツボが斜め上すぎて好きです。黒猿龍さんとエビフライポテトさんの、最後までだるそうな温度感が一貫してて、逆に清々しかったです。完全完結、お疲れさまでした!