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テンシノイノリ
【注意事項】
・グロテスクなどがあります。
『テンシノイノリ』
ただ、なにもない世界だった。
………はずだった。
「…え?ここは…」
目覚めると、少女は知らぬ場所にいた。
この少女の名は、エリカ。
エリカは、当たりを見回す。
当たりは、白い雲や霧ばかり。
前が見えないくらいだ。
エリカの翼には、白い翼が生えていた。
「なにこれ…」
エリカは震えながら翼を触る。
とてもふわふわとしていた。
エリカの頭の上には黄色いヘイローがついて、
見たまんまの天使であった。
エリカは、全く何が起きてるか分からなかった。
周辺に他の人はいない。
すると……
「君…新人?」
黒い翼に、黒のツノがある、つまり悪魔だ。
この悪魔はシズハ。
「は、はい…エリカです。」
エリカは、緊張しながら答える。
「私はシズハ。敵だけどよろしくね。」
「て、敵、?」
「…分からない方がいいかもね。」
シズハはそういうと、立ち去っていった。
悪魔は、昔犯罪や暴行、虐めや自虐をした奴が
魔界に入り、
人助け、人救い、善意のある行動ばかりを
してきた奴は天界に入れるということ。
シズハは世間でも有名な連続犯罪者で
素早く、重要指名手配をされても
ずっと逃げ続けて時効はやがて無効に。
シズハはとある火災事件で巻き添えを喰らい、
亡くなってここにきたというんだ。
(あんなに優しいのに…)
エリカは不思議そうにシズハを見ていた。
やがて、色々な天使や悪魔が集まった。
とある一人の神様が現れた。
「今から悪魔と天使で
戦いを行ってもらう。」
エリカとシズハは一瞬目を合わせ、
すぐに逸らした。
「戦い、?」
エリカは良く部屋に閉じ籠ってた為、
テレビもろくに見てないので
「戦い」という言葉は知らなかった。
「エリカ、戦いはね、例えば私たちで
みんなを殺し合うの…」
エリカでも、「殺し」という言葉は分かった。
流石に…シズハは殺したくない…!!!
けれど…時効にも時効だ。
殺さなくてもいずれかは誰かに殺される。
殺されるのならば、
自分で殺すべきか?
でも、自分で殺すのはとても不愉快だ。
シズハ、エリカの最初の友達でもある。
でもシズハは犯罪者だ。
なにもない無罪の人が、犯罪者と仲良くしてたら
自分まで巻き込まれる。
でもエリカはどうでもいいなと思った。
「やるしかない……」
エリカはそっと武器の槍を持ち、
魔界へと走った。
このまま無我夢中で走ってると、
いずれかは刺されるかもしれない。
十分に気を付けて、走る。
遂に、魔界へと着いた。
魔界には既に戦っている人や、
負けてしまって死んでいる人や。
その中に、やはりシズハがいた。
なるべく、エリカはシズハと目を合わせない
ように気を付けた。
そのまま、エリカは、他の魔界の人たちを
倒して、シズハとは十分に気を付けていた。
そして………
何かの鐘が鳴る。
「終わり。」
そう神様が呟くと消えてしまった。
天界の残りは80人から68人へ。
魔界の残りは80人から73人へ。
今のところ、天界は負けている。
「エリカ、生き残ろうね。」
シズハはニヤッと笑うと、
どこかへ走っていった。
そのとき、エリカはほっとしていた。
「良かった、シズハと戦わなくて。」
エリカは安心すると、
他の天界の仲間へ入っていった。
「頑張って勝とうね!」
「地上に戻るぞ!」
天界の声も生き生きとしている。
「うん、みんな頑張ろうね!」
エリカも勇気を出して声をかける。
「頑張ろう、エリカ!」
エリカは返事をして貰えると、
とてつもなく顔が明るくなった。
ひとりぼっちだったから、
返して貰えることに嬉しかった。
今夜の夜、今までに一番長い夜。
長夜。
「暇だな。」
エリカは独り言をつく。
今は自由時間、天界魔界自由に
どこでも入って良いみたいだ。
でも、戦いの時間に鳴るまでは
武器の装備不可、殺害不可となっている。
エリカは魔界へといった。
シズハに会いに行くためだ。
「シズハ!」
エリカはシズハに声をかける。
シズハはエリカに気づいてそっちを向く。
「エリカ!来てくれたの?」
シズハは驚いたようにエリカに聞く。
「もちろん!何かはなそう?」
エリカは暇。もちろん、同じく
シズハも暇であった。
「いいよ、何を話す?」
エリカとシズハは以外にも気が合い、
いつの間にか時間が経っていた。
またもや、鐘が鳴る。
もう、魔界にはいけない。
自分の天界に帰ることに。
「楽しかったな。」
エリカは呟くと走って帰った。
就寝の時間、エリカはあくびをかいていた。
「よっ!エリカ!」
「へっ…シズハ?!」
これないはずのシズハが天界に来ていた。
今日の就寝時間はなんと、
魔界たちと一緒に寝ても良さそうだ。
「そんなわけで、エリカ!寝よ!」
シズハが笑顔で言う。
エリカは顔が明るくなって、
「もちろん!一緒に寝よう!」
エリカは、ニッコニコで布団に誘った。
エリカとシズハは結局喋りすぎて、
2人が眠ることは結局無かったのでした。
テンシノイノリ day1 end_.
見てくださりありがとうございました♪