-蒼side-
あれから他愛もない話をしながら駅まで3人で歩いた。
今は改札を通ってホームで電車を待っている。
歩いていないからか、風に吹かれて少し寒い。
日陰だし。
反対側には列に並ぶはるちゃんが小さく見える。
隣にいる双子の弟に目をやる。
蒼「雪、さっきの…」
手を引っ張るだけで防げた事故だ。
あそこまでする必要あったのか。
ぽつり、と雪斗が呟く。
雪「…蒼、俺、はるちゃん気になるかも」
少し俯いて弟は言う。
雪斗、本気か?
まだ出会って2日だぞ。
一目惚れか?まぁ、分からんでもないけど。
なら、応援するしかないのか…?
昔から使うことのなかった雪斗の”俺”
普段の一人称は”僕”
雪斗が”俺”っていうときは、本心のあらわれだ。
雪「はるちゃんは、凛のこと、見た目で見るような人じゃない」
雪「もちろん、俺らのことも」
それは同感。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!