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𝕔𝕠𝕔𝕠
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あり
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ー逃げ道は君になった。ー
🩷佐野勇斗 攻
💛吉田仁人 受
🤍山中柔太朗
❤️曽野舜太
💙塩﨑太智
夏休みまで、あと一週間。
最近、
教室ではそんな話ばかり聞こえてくる。
👤「夏休み、どこ行く?」
👤「海行きたい!」
👤「宿題多すぎだろ……。」
俺はそんな会話を聞きながら、
窓の外を眺めていた。
夏休み。
そういえば、夏休みになったら――
勇斗先輩と会えなくなる。
そう思った瞬間、
なぜか胸の奥が少しだけ重くなった。
……なんでだろう。
別に、
毎日会わなきゃいけないわけじゃない。
そう思っていると、
「仁人ー!」
後ろから声がした。
振り返ると、太智と舜太が立っていた。
💙「今日、放課後暇?」
💛「……たぶん。」
❤️「じゃあ、一緒に帰ろ!」
💛「いいけど……どこ行くの?」
💙「ええとこ連れてったる!」
❤️「太智、それ昨日も言ってたやん笑」
💙「今日はほんまにええとこや!」
太智と舜太は多分、夏休み中に
みんなで集まれる所を探していて、
少し前から見つける度に、
俺たちを連れてきてくれた。
でもなかなかいい所はなかった。
二人について行くと、学校から少し離れたところに、小さな店が見えてきた。
店先には、
たくさんのお菓子が並んでいる。
💛「……駄菓子屋?」
💙「そう!」
❤️「ここ、めっちゃええんよ!」
店に入ると、
昔ながらのお菓子がずらっと並んでいた。
俺は少しだけ目を輝かせる。
💛「……こんなの、初めて見た。」
❤️「ほんま?じゃあ俺が教えたる!」
舜太は楽しそうにお菓子を選び始めた。
そこへ――
🩷「あれ?」
聞き覚えのある声がした。
振り返る。
💛「……勇斗先輩?」
🩷「やっぱり仁人じゃん!」
先輩は俺たちを見ると、
嬉しそうに笑った。
💙「勇斗も来たん?」
🩷「うん。たまたま。」
🤍「……俺もいるけど。」
その後ろから柔太朗も顔を出した。
❤️「じゃあ、全員集合やん!」
気づけば、5人で駄菓子屋にいる。
なんだか不思議だった。
少し前まで、
俺は一人でいることが
当たり前だったのに。
今は――
こんなふうに、一緒に笑える人がいる。
🩷「仁人、何買うの?」
💛「……これ。」
俺が手に取ったお菓子を見て、
勇斗先輩が笑う。
🩷「じゃあ俺もそれにしよ。」
💛「またですか?」
🩷「だって仁人と同じの食べたいじゃん。」
💛「……。」
なんだろう。
その言葉だけで、少しだけ心臓がうるさくなった。
駄菓子屋を出たあと、5人で歩く。
空はいつの間にかオレンジ色に
なっていた。
❤️「なあ、ここさ。これからも来ん?」
💙「ええやん!学校帰りに集合場所にしよ!」
🤍「……賛成。」
🩷「俺もいいよ。」
💛「……俺も。」
気づけば、自然と決まっていた。
これからも、この場所に来る。
それだけのことなのに、少し嬉しかった。
今までの俺なら、
放課後は一人で帰っていた。
誰かと寄り道するなんて、
考えたこともなかった。
💛「……変な感じ。」
思わず口にすると、隣を歩いていた
勇斗先輩がこっちを見る。
🩷「何が?」
💛「……いや。こうやってみんなで帰るの。」
🩷「楽しい?」
💛「……はい。」
🩷「そっか。」
先輩はそれだけ言って、笑った。
その笑顔を見ていると、
また胸の奥が少しだけ変な感じになる。
俺はその理由を考えないようにして、
前を向いた。
すると、
少し先で太智と舜太と柔太朗が
何か話している。
💙「なあ舜太、夏休み何したい?」
❤️「んー、いっぱい遊びたい!」
💙「具体的には?」
❤️「海!花火!あとゲーム!」
🤍「……ゲームはいつでもできるじゃん笑」
❤️「ええやん!楽しいもん!」
3人の会話を聞いていると、
勇斗先輩が突然口を開いた。
🩷「じゃあさ。」
💛「……?」
🩷「夏休み、みんなでどっか行かない?」
💙「お、それええやん!」
❤️「行きたい!」
🤍「……俺も。」
全員が賛成する。
俺も少し考えてから、
💛「……俺も行きたいです。」
そう答えた。
🩷「よし、決まり!」
勇斗先輩は嬉しそうに笑った。
その顔を見て、俺も自然と笑っていた。
――夏休み。
今までなら、
ただ長い休みが始まるだけだった。
でも今年は違う。
一緒に過ごしたいと思える人がいる。
そう思うだけで、
夏休みが少しだけ楽しみになった。
その日の帰り道。
みんなと別れ、
一人になった俺はスマホを取り出した。
画面には、今日撮った写真が一枚。
駄菓子屋の前で、5人で撮った写真。
俺はしばらくその写真を眺めていた。
そして、小さく笑う。
💛「……なんか、いいな。」
そのとき。
ピコン。
スマホが鳴った。
画面を見ると――
🩷『今日は楽しかった。』
勇斗先輩からだった。
俺は少し迷ってから、
💛『俺もです。』
と返した。
すると、すぐに返信が来る。
🩷『夏休みも、いっぱい遊ぼうな。』
その文字を見た瞬間。
なぜか、胸が少しだけ熱くなった。
俺はその理由を知らないまま、
💛『……はい。』
と返信した。
コメント
1件
⋆⸜ 読んだよ〜っ! 第8話、めっちゃ良かった😭💕💕 夏休み直前の仁人くんの「勇斗先輩に会えなくなる」っていうちょっと切ない気持ち、すごくわかる…! 駄菓子屋で偶然会ったときの「やっぱり仁人じゃん」って勇斗先輩の笑顔、キュンが止まらなかったよ✨ みんなで集まる場所ができるっていう安心感、それだけで仁人くんの世界が広がっていく感じがエモすぎる…! 最後のスマホのやり取り、特に「夏休みもいっぱい遊ぼうな」からの仁人くんの胸の熱さ、恋の予感がじわじわ来ててもうたまらんかったよ〜!! 続きが気になる、早く読みたい! 素敵な作品をありがとうございます🌸