テラーノベル
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第6話 それだけで
朝。
時計を見る。
「……そろそろ。」
私は席を立ち、いつものように教室を出た。
もう理由なんて考えなくても、体が勝手に動く。
自動販売機へ向かって、飲み物を買う。
そして、先生が来る道へ歩く。
「あ。」
遠くから見慣れた姿が見えた。
今日も先生はいつも通り歩いてくる。
「おはよー」
私が声をかけると、先生は振り返って笑った。
「おはよう。」
その一言だけで嬉しくなる。
職員室まで歩きながら、他愛もない話をする。
「今日は化学あるね。」
「うん」
「分からないところがあったら聞いてね。」
「わかったー」
そんな何気ない会話が終わると、先生は職員室へ入っていった。
「じゃあ、またあとで。」
「はーい」
私は教室へ戻る。
たった数分。
話した内容も、特別なことじゃない。
それなのに、その日は一日中気分がよかった。
逆に、先生と話せなかった日は少しだけ寂しい。
そんな自分に気づいても、
私はまだ気づかないふりをしていた。
この気持ちは、きっと憧れなんだって。
そう思い込もうとしていたから。
──次回「初めての嫉妬」
桃大福 🍑
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玲
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#先生と生徒
清涼飲料水
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コメント
1件
みぅです🤍🥀 第6話、読みました…。 すごく好きです。何気ない朝の会話、たった数分のやりとり。それだけで一日中気分が良くなるの、すごくわかります。先生の「おはよう」の一言で嬉しくなる感じ、胸がぎゅってなりました。 「憧れだって思い込もうとしてる」ってところ、主人公が自分の気持ちに気づかないふりしてるのが切ない…。次回「初めての嫉妬」、気になります!