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雨が降る中陽子は傘もささずに
歩いていた。
「風邪ひきますよ。」少女のような金髪ボブの青年が傘を差し出した。
「ありがとうございます…。」陽子は傘を受け取り去ろうとすると青年が腕を掴み「古民家経営してるんです良かったら暖を取ってください。」と柔らかい口調で言った。
「ホントに?」
「ええあなたが最初の客です。」陽子はほっと安堵のため息をついた。
「酷い雨ですねでもどうして傘もささずに?」
「ある客に暴力受けていて私…人は言えない仕事していて。」青年は悲しそうな目でタオルを差し出した。
「可哀想に僕が守ります。」
「助けてくれたお礼に…。」
陽子は濡れたまま服を脱いで青年を押し倒した。
「こ困ります…もしかして人には言えないご職業って…。」壊れた操り人形のような動作で頷いた。
「ソープ嬢なんです。」青年は無意識に陽子の美しい胸を見て息を飲んだ。
「痣がこんなにも無数あるなんて…。」
「そいつは私に執着があって殺されるかと思った。」
タオルを肩にかけてあげ震える手で優しく頬撫でた。
「今夜は此処に居てください。」
「良いんですか?なら一緒に寝てください怖くて」
驚いたが「守ってみせます。」と誓った。
2人は布団を敷いて電気を消した。
「おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」青年は陽子の透明な肌に見とれいた。
「寝れないんですか?」
「いやまだ名前聞いてないなって。」陽子はふふと笑った。
「陽子ですあなたは?」
「涼介です。」2人は初対面なのにお互いをじっと見つめ合った。
「さっきの事忘れてください。」
「いいえ忘れませんよ。」お互いの手が絡み合う。
「涼介さんの手暖かい。」
「陽子さんの手は椛のようだ。」徐々に官能的な雰囲気が漂い始め涼介は思わず唇を寄せる。
「なんですか?」
「吸いつけられるような唇ですね。」2人はそっと目を閉じて重ねた。
淫靡に唇の音が響き渡る。
何度も何度も重ねつづけた。
2話へ続く
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