テラーノベル
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助けて。
俺は一人そう願った。
親が怖い。
いつ離婚してしまうのか。
俺が父親と仲いいだけで、姉にすべてを頼まれる。
親が喧嘩していたら怖いとか言って。
これ持っていってとか、これ言ってとか。
俺がいつ、怖くないとそう思ったのか。
俺がいつ、怖いと言えなくなったのか。
俺にもわからなかった。
親がそんなだから、親に助けを求められなかった。
親は自分のことで忙しかった。
学校の先生も、俺の気持ちに気づいてくれないからと。
先生にも相談しなかった。
友達もいなかったから、友達にも相談しなかった。
誰に相談すればいいのかと考えた結果、
俺は相談したら駄目なのかと思ってしまった。
話せなかった。
母親は俺の話など真剣に聞いてくれることなどほとんどなかった。
普通の人でありたい。
俺はそういう気持ちとともに、静かに泣きながら
この世から消える方法を探していた。
駅のホームから落ちたいと願ったり、
高台に登ってみたかったり、
そうすればいつの間にか死ねるのではないかとそう思った。
俺が死んでも悲しんでくれるやつなどいない。
どうせ、邪魔者が消えたとかでも思ってるのじゃないか。
でも、俺は約束した。
先に亡くなった、犬のアルと。
また、笑顔で会おうと。
でも、俺はそれができそうになかった。
悲しいけど、気持ちとしては楽になりそうだった。
こんな思いを下にいつか滅びるのこの命を軽々しくなくす。
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