テラーノベル
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どうやら、アカデミーという忍者学校で学ばしてもらえることになったらしい。今までの復習がてら、同年代を交流を交わしてこいと3代目は言うが、親たちは九尾を入れるなと猛反対。大人たちの激論の末、1年だけ、卒業を控えた学年の年齢になってから入学することになった。入学まであと4年、暗部教師の授業も早めに終わってしまったため、仕方なく内緒で自主練場所を探すことにした。
自分も今年から8歳。一般家庭で育った同い年よりははるかに学力に長け、次いで子供特有のやんちゃ気質は一切なくなった。常に落ち着いてるが故、暗部には「大人子供」とまで呼ばれるようになった。暗部の人たちとも、現在ではかなり話せるようになった。といっても、感情の起伏を抑制する修行を終えた直後の話なため、信用までには至ってないようだ。
そんなことを考えながら、裏口から里の外壁を超えた先の、開けた森に着いた。ところどころの木に古い傷跡がある。誰かが使ってしばらく放置されたところのようだ。ここなら良さそうだな。そう思った矢先―――
「隙ありィ!!」と、後ろから大きな声と蹴る音。数は3人分―――
サッ__ …と横転しながら避ける。
どうやらつけられていたようだ。彼らの持ってる苦無に若干の木くずが付いている。あいつらが使っていた場所なのか?
と、「まだまだ!!」の後、手裏剣の音が四方八方から。上に避けるしかない。ジャンプした直後―――――
「喰らえぇ!!」脳天砕きを背中に喰らう。地面にたたきつけられる。
ガ 。: ハ…ァ”ァゥ…―――
上手く呼吸できない。なんとか視界を開けたら、正面に4人。左右に聞こえる足音で6人。真上を向いた途端、山なりが3つの影が顔を覆って3人。
………10人以上もいんのかよ…………
集団の一人が呟いた。
「おいおい、こんなもんかよ」
他も次々に声を荒げる。
「あっけないな、キュウビのガキってのは」
「なんでこんなのに大人たちは怖がってんだか」
「とっとと殺しちゃえば平和になんのに」
………好き勝手言ってくれる……
「まぁまぁ」と一番近くで見降ろしているでかいやつが場を制す。
まだ体は動かない… 取り巻きっぽいやつらが次々と押さえてきた。
「俺らはアカデミーの生徒でさ。親たちがキュウビキュウビって怖がってんのよ」
「……それが…なんだよ…」
「しらばっくれんなよオイ。俺らでも知ってんだぜ?キュウビってのは、昔里を襲って四代目火影をヤッたバケギツネだってな」
「……………」
「言い訳も無しかよ、つまんねぇ」
「ねぇ、早くやっちまいましょうよボス!」
「待てって。…おい、バケギツネ。お前、キュウビの力ってやつのおかげで死なねぇ身体になってるんだろ」
「…は?」
「とぼけんなよ。俺らの親の一人が本部の修練場を通りがかった時に見たっていってたんだ」
…見られてたのかよ…てか見に来てんじゃねぇよ…
「…んなわけねぇよ。…俺は人間だ」
「…はんっ!バケギツネ飼ってるお前が人間なわけねぇんだよ!!!
それをこれからじっくりと証明してやる。お前ら!!」
無数に見えるかのような拳が降りかかってくる。
………
………………
……………………………
「…結局、生まれた時から何にも変わってねぇんだな」
目を覚ましたころにはいじめっ子はいなくなっていた。空は茜色から紺色へ変わっていく。日の入りまで意識を失っていたらしい。
「…体は…」
幸い動ける。でも傷は深いままだ。いつもなら数時間でふさがっていくのに…と呆然とした脳を働かせていると、ふと視線を感じた。体を起こすと、すぐ正面に女の子が一人いた。みたことがある。ピンク髪の子だ。
「あんた、大丈夫なの?」
…驚いた。まさか自分に心配をかける人間がいたなんて。
「ちょっと、聞いてんの?」
「…あ、うん、…大丈夫」
「どうみても大丈夫じゃないでしょ」
「じゃあなんで聞いたんだよ」
「どうだっていいでしょそんなこと」
中々豪快な人だ。第一印象はそんな感じだった。
「それより、その諦めたような顔!」
「え?」
「え、じゃない!あんた、ホントはもっとすごいやつでしょ!なんでやり返さないのよ!」
「………」
この人、俺のこと知らないのか?
「…………別に、殴られたって生きてるし動けるならいいでしょ」
「そうじゃなくて!やり返したくないの?見返したくないの!?すごくダサいわよ、今のあんたは!」
「今のあんたって…俺の何を知ってるんだよ」
「だってママとパパから聞いたもん。あなたが九尾を飼ってる危ないやつだって」
「…」 ハァ…彼女のとこも変わんないか…
「お前は怖くないのかよ」
「怖いけどそれとこれとは話は別!」
…なんじゃそりゃ…
「あんな大人数で血が出るくらい殴られてたら心配するに決まってるでしょ!」
「見てたんなら助けろよ…」
「かよわい女の私が10人以上相手にできるわけないでしょ!……サスケ君だったら余裕なのに(ボソッ」
難癖つけてくる癖に…
「はぁ…とにかく俺は絶対にやり返さないから」
「…なーんだ。期待外れね。」
「なんだよ」
「それでかっこつけてるつもり?はっきり言ってダサいわよ。少しはサスケ君を見習いなさい!」
「うるさいなぁ…てか、さっきからサスケ君サスケ君ってなんだよ」
「知らないの?うちはサスケ君のこと。サスケ君は本当の天才なのよ!たたずまいがカッコいいし顔もイケメンだし声もかっこいいしそれに―ペラペラ」
あぁ…辞書にあった『ガチ恋』ってやつか。実際に目にすると厄介な病気だなー。いいや、動けるし、帰ろ…
「あ、ちょっと、話はまだ終わって無いわよ!」
「もういいだろ…助けたいのかけなしたいのか自慢したいのかわけわからんしこれ以上は付き合えない、じゃあな」
「…はぁ、親切心で声かけたのに何あの態度!もう知らない!」
後ろで何か聴こえるけど、ぐらぐらする思考はもう限界だった。
結局、本部で治療されるまで、傷は勝手に治ったりはしなかった。原因は分からず終いのまま、数日は回復謹慎が続いた。
コメント
3件
第2話、読み終わりました。サクラが「怖いけどそれとこれとは話は別」って言い放ったところ、胸が熱くなりましたね。周りがみんな「化物扱い」してくるなかで、一人だけ別の軸で向き合おうとする——その距離感がすごく好きです。それに、傷が治らなくなったタイミングとサスケ君という名前がちらっと出てきたのも、あとで効いてきそうな布石に感じました。サクラのガチ恋トークを完全スルーして帰ろうとする主人公との温度差が、逆に心地良い空気を作ってますね。続きが気になる。